RSS | ATOM | SEARCH
これまでの話
せんせーとわたしのスターターデッキ2017
せんせーとわたしのカオスモンスター
せんせーとわたしのレッドアイズ
せんせーとわたしのブラック・マジシャン(10期)
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 23:59
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしの揺れている面影(2)
(変幻自在のイリュージョン。奇術師であり魔術師)
へえ……。プラチナランクまで到達できるとは思わなかったな。ぼくはゴールドランク1の番人だとばかり思っていたのに。《レッドアイズ・インサイト》が1枚あるだけで勝率が激増する有様だよ。怖い怖い。

「ははー。またデュエルリンクスの話ですねー」
シャインSRチケット目当てにランク戦の100勝を目指していてね。なにか欲しいものがあるわけではないけど、《百獣王 ベヒーモス》には一瞬だけ光り輝きそうななにかを感じるかな。
「ははー。シャイン加工ですからねー」
いや、そういうことではなく……。まあ、いいか。参考までに、きみが狙っているカードを教えてくれないかな。もしかするとなにかを見落としているかもしれない。
「ふむー? わたしもシャインSRチケットを狙っていると思っているよーですねー」
え……? だって、きみは暇人で、遊戯王のこと以外をおざなりにしているかわいそうな生き物なんだから……1000敗しても100勝すれば報酬が貰えるとなれば、当然狙うんじゃないかな。
「たしかに狙っていますけどー、わたしも遊戯王以外の遊びを覚えているのですよー?」
あ、そちらの話はどうでもいいから、遊戯王の話をしてもらおう。なにを狙っているのかな。
「そーですねー。まだ決めていませんけどー、《王者の看破》はかっこいーですかねー」
……《王者の看破》のシャイン加工なんて、海馬くんに無限特攻すればいつかは手に入るものじゃないかな。
「そーですけどー、まだ2枚しか持っていませんからねー」
しかも2枚も持っているのか……。まあ、きみの話だからなんでもいいけど……つまり、《パーフェクト機械王》や《ピケルの魔法陣》には興味はないということだね。
「そーですねー。どーせ使えないカードですしー、使えるカードのほーが大事なのですよー」
まあ、そう言われると……。じゃあぼくはぼくの道を行って《百獣王 ベヒーモス》をとりあえず手に入れておこう。身も蓋もないことを言うと、今回の報酬でなにを選んだところで今後なにかの役に立つという展開はほぼないだろうからね。もしかすると遊城十代実装によって一瞬だけ輝けるかもしれない、その程度のものが一番優先されるような内容ではある。さて……それじゃあ【ブラック・マジシャン】の話の続きをしようか。色々なサポートカードがあるということは話したね。
「そーですねー。《黒魔術のカーテン》はいちおー使えるという話だったのですよー」

そんな話をしただろうか……? しかし昨日は主に魔法や罠のことばかりを話していた。9期になって現れたブラマジサポートは魔法と罠だけではない! ということで、魔法と罠だけではないけど、結局魔法と罠が強いから、それを手札に加えられる《マジシャンズ・ロッド》の話をしよう。

「はっ! 攻撃力1600の杖なのですよー!」
非常に装備魔法に近い見た目をしているけど、これでモンスターだ。《マジシャンズ・ロッド》は召喚成功時に、テキストに《ブラック・マジシャン》の名が記された魔法か罠1枚を手札に加える。つまり、《黒の魔導陣》の初手存在率を高められるというわけだ。
「ほほー。必須カードですねー」
幸い、【ブラック・マジシャン】デッキにおいて通常召喚権はかなり需要が低い。《魔導書士 バテル》と《ルドラの魔導書》を使うなら使うこともある、くらいかな。だから《マジシャンズ・ロッド》を召喚する暇がない、ということはほぼない。そしてさらに、《マジシャンズ・ロッド》が墓地にいる場合に相手ターンで魔法・罠を発動できたなら、そのチェーン終了時に墓地の《マジシャンズ・ロッド》を手札に加えることができる。コストとして魔法使い族1体をリリースしなければならないけど、たとえば《永遠の魂》を発動して《ブラック・マジシャン》を特殊召喚、その効果処理後に《ブラック・マジシャン》をリリースして……という流れもできるから、デュエルリンクスの《ブラック・マジシャン》召喚ムービーのように、この杖は簡単に墓地から手元にやってくるよ。

「ほほー……。そーしますとー、毎ターン好きなサポートカードを手札に加えられるのですかー」
そのためには召喚した《マジシャンズ・ロッド》を墓地に送らないといけないけどね。このことを考えて、《マジシャンズ・ロッド》に頼りきりになってみるのなら、《ルドラの魔導書》と《ワンダー・ワンド》を大量投入してみるのも面白いかもしれないね。

「なるほどー。とても手札が増えそーですねー」
さて。それじゃあ杖を見たところで、次は服だ。《ブラック・マジシャン》の身に纏っている衣装がモンスター扱いになった存在、それがこちらの《マジシャンズ・ローブ》だよ。

「……ふむー? せんせー? 《ブラック・マジシャン》の守備力は2100でしょー? 《マジシャンズ・ローブ》の守備力は2000もあるのですけどー」
良いところに気付いたね。ちなみに《マジシャンズ・ロッド》の守備力は100あるから、これらが《ブラック・マジシャン》のステータスを上昇させていたと仮定した場合、服を脱いで杖を捨てた《ブラック・マジシャン》の守備力は0だ。
「よ、弱すぎるのですよー……」
魔法使いとして最高クラスの攻撃力・守備力は装備の補正に頼った結果だったのか、もしくは《ブラック・マジシャン》の魔力がその持ち物に宿ったということなのか……真偽が気になるところだ。そんな疑惑の《マジシャンズ・ローブ》は、相手ターンに魔法か罠を1枚捨てて《ブラック・マジシャン》をデッキから特殊召喚する効果を持っている。
「ふむー。良い効果のよーですねー。《永遠の魂》は一度出した《ブラック・マジシャン》を何度も復活させられますからー、《ブラック・マジシャン》をデッキから呼ぶ効果は大事ですかねー」
そうだね。ただ、この効果を使おうとすると、どうしても攻撃力700しかないこのカードを攻撃表示で出すことになってしまうけどね。まあ、腐った《黒魔術のカーテン》あたりを《ブラック・マジシャン》に変換できるんだから、デッキの動きを成立させるために使用する価値は確かにあるかな。
「……せんせー? その《黒魔術のカーテン》は腐っていなかったのではないでしょーかー?」
まあ、発動機会はあったかもしれないけど……使用者の奇術師パンドラが愛すべき腐ったデュエリストだから、その使用カードも腐っていると言って言えなくはないね。
「いーえ、言えないと思うのですよー」
さて、《マジシャンズ・ローブ》の2の効果は《マジシャンズ・ロッド》と同じく、墓地に存在する状態で相手ターンに魔法か罠を発動し終えた場合に発動できる。シンプルに、このカードを墓地から特殊召喚できるよ。そしてお約束として、フィールドを離れると除外される。この効果はもう《ボルト・ヘッジホッグ》効果と省略したほうが伝わりやすいんじゃないかな。

「《ゾンビキャリア》効果派と争いが起きそーですかねー」

《ゾンビキャリア》は色々な特性を重ね持っているから、ピンと来ないかな。争いになる前に話を変えよう。次は《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》だ。《ブラック・マジシャン》の攻守だけを入れ替えたようなステータスの持ち主で、やはり自分が相手ターンに魔法か罠を発動し終わった場合、手札から特殊召喚できる。さらに2の効果でフィールド上では《ブラック・マジシャン》扱いになり、3の効果で1度だけ、自分が魔法・罠を発動し終えた場合に墓地の《ブラック・マジシャン》を特殊召喚できる。3の効果は自分ターン・相手ターンどちらでも使えるのが優秀だね。

「ふむー。エクシーズ召喚に向いているカードですねー」
そのために生まれた存在と言ってもいいだろうね。ちなみに、フィールドで《ブラック・マジシャン》扱いになるということは、《ブラック・マジシャン》が表側で存在しなければ使えない《マジシャンズ・ナビゲート》の墓地効果を使えるということでもある。そして《黒の魔導陣》の除外効果のトリガーにもなったりと、意外と大切な効果だよ。

「ほほー。……ふむー。しかし、せんせー。気になったのですけどー」
なにかな。
「『相手ターンに魔法・罠を発動する』というのは難しーのではないでしょーかー?」
それはどうかな? どうかな……? ええと、まず《永遠の魂》。まあ、これについては言う間でもないね。そして《黒の魔導陣》の除外効果……これは《ブラック・マジシャン》を出す必要があるから、たとえば《マジシャンズ・ローブ》でデッキから《ブラック・マジシャン》特殊召喚、《黒の魔導陣》の除外効果発動、処理後に《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》の手札効果や《マジシャンズ・ロッド》・別の《マジシャンズ・ローブ》の墓地効果発動、という流れを作れるね。ほかには、速攻魔法である《黒魔術の継承》をあえて自分ターンに使わず、伏せて相手ターンで発動するという手もあるよ。

「ふむー。少し難しそーですねー」
まあ、モンスター効果発動のためにエクシーズ召喚を行う回りくどい手順になるけど、《虚空の黒魔導師》を使ってもいい。フィールドに伏せなくても罠や速攻魔法を相手ターンに使えるようになるよ。

「ははー……。フィールドに伏せてもいーのではないでしょーかー?」
《ツインツイスター》や《コズミック・サイクロン》が怖いじゃないか。
「しかし、《黒の魔導陣》や《永遠の魂》が除去されては意味がないのですよー」
おっと! 《永遠の魂》は永続トラップだから、《虚空の黒魔導師》の効果で手札から発動できるよ!
「ふつーに《幻想の黒魔導師》のほーがいーのではー?」

まあ……まあ、まあ、まあね。攻めきれない時は《虚空の黒魔導師》もなかなかだけど、単純な対応力で言えば《幻想の黒魔導師》のほうが上と言うべきかな。素材は……いや、召喚条件はレベル7モンスター2体! どうぞ。
「はっ!? わたしはレベル7の《ブラック・マジシャン》と《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》をリンクマーカー、いーえ、オーバーレイ・ネットワークにセット! サーキット・コンバーレイ! ランク7! 《幻想の黒魔導師》!」
そんな《幻想の黒魔導師》だけど、まず1の効果で手札・デッキから魔法使い族・通常モンスターを特殊召喚、2の効果で魔法使い族・通常モンスターの攻撃宣言時に相手フィールドのカード1枚を除外。しかも2の効果にはエクシーズ素材が必要ないという、シンプルながら強力なモンスターだね。展開と除去を一度に行える上、素材を《永遠の魂》だけでまかなうこともできる。なにより、このカードが登場した当時に比べて《ブラック・マジシャン》を特殊召喚する方法はかなり増えているから、最初に無理をして《幻想の黒魔導師》を出しにいく必要もなくなっている。出せる時に気楽に出して、シンプルに強い。これはいいね。
「《幻想の黒魔導師》はなぜか悪い顔をしていますけどー、パンドラの《ブラック・マジシャン》なのでしょーかー?」

それはどうかな……どれどれ。パンドラ版は金髪ではないようだね。どちらかと言えばOCG版の《ブラック・マジシャン》に見た目は似ているけど……。持っている杖は独特の物のようだね。モチーフを1つには決めていないということなのかもしれない。
「なるほどー。パンドラの《ブラック・マジシャン》はかっこいーですからねー。あれは好きなのですよー」
へえ……。それじゃあ、ええと、あまりないな、パンドラマジシャンに関係したカードは……《エクトプラズマー》はもはや無関係だし、ここは《黒魔族復活の棺》かな。タッグフォースでオリジナルカード収録されていた頃よりも強化されて登場した、インフレを象徴する1枚だよ。

「ふむー。ふつーに強いカードですねー」
自分フィールドに表側の魔法使い族こそ必要だけど、知っての通り、石板ゾンビや《マジシャンズ・ロッド》といった不死に近い存在が【ブラック・マジシャン】ではよく現れる。そういったモンスターと相手の召喚・特殊召喚したモンスター1体を対象に、デッキ・墓地から闇属性の魔法使い族1体を特殊召喚できる。タイミングを逃しかねない《ナイトエンド・ソーサラー》も、これなら基本的にチェーン1発動になるから除外効果を使いやすいね。

「ほほー? 《ナイトエンド・ソーサラー》はタイミングを逃すモンスターだったのですかー」
基本的には相手が墓地利用を始める前に出すのが良いモンスターだね。このカードを含め、効果処理終了直後のタイミングでなにかをするカードが《ブラック・マジシャン》関係には多い。『効果処理終了時の優先権』という感覚的には掴みにくいものを理解してこそ真価を発揮するデッキと言えるね。
「ふむー。ほかにパンドラに関係したカードはありませんかねー?」
《魔道化リジョン》の話をしろと言っているのかな。まあ、これについてはなにも言う必要がないね。どちらかと言えば《ブラック・マジシャン・ガール》のサポートカード化している、《青竜の召喚士》の相互互換カードだよ。

「《青竜の召喚士》にはなぜかとても強いイメージがありますねー」
完全にデュエルリンクスの影響だね。ああ、あと、そうそう、《封魔の矢》もパンドラが使ったカードだね。これくらいならリンクス環境に放り込んでも問題ないだろう……。このカードへのカウンタースペルも無力と化す! バトルフェイズ開始時からそのターン中の魔法・罠の発動を封じる伏せカード封じだよ。しかも『効果の発動』を封じるため、実際には表側のカードも封殺している。現環境においては除去したほうが早いケースが多いけど、それでもこれと同じことができるカードはほかに存在しないという、再評価の可能性を残した1枚だ。

「ふむー。たしかに珍しーカードですかねー。しかし、やはりびみょーなのですよー」
奇術師パンドラが使用したカードは除去カードがほとんどだからね……。《悪魔の天秤》は《拮抗勝負》にも似た効果を持っているけど、《激流葬》でほぼ似たようなことはできてしまう。ここは1度パンドラから離れて……これなんてどうかな、《ティマイオスの眼》。

「ははー。特に興味はないですかねー」
このカードにはある問題があってね……。《マジシャンズ・ロッド》や《黒の魔導陣》、《黒魔術の継承》といったカードは『ブラック・マジシャン』の名がテキストに含まれる魔法・罠を手札に加えられる。しかしこの《ティマイオスの眼》はテキストに『ブラック・マジシャン』と記されているけど、それらで手札に加えることはできない。なぜなら、このテキスト上で書かれている「ブラック・マジシャン」モンスターとは、名前の一部に『ブラック・マジシャン』と入っているモンスターのことであり、《ブラック・マジシャン》のカードそのものを指定しているわけではないからね。
「ふむー。なんとなくわかりますけどー、ややこしーですねー」
つまり、《ティマイオスの眼》の指定するカードは、実際のところ『ブラック・マジ』モンスターでも構わないわけだ。それがたまたま『ブラック・マジシャン』モンスターと記されているから、名前の一部として指定しているのか、カードの名前として指定しているのかわかりにくくなっているわけだね。要は、《ブラック・マジシャン》関係のサポートカードで手札に加えられないということだ。さて……大体《ブラック・マジシャン》関係のカードは見ていったけど……。今さら《熟練の黒魔術師》の話は必要かな?

「いちおー聞いてみますかねー」
え? ああ、そう……。攻撃力1900で、時たま《ブラック・マジシャン》に化けるけど、《ルドラの魔導書》と《強欲で貪欲な壺》を使ってさらに《黒魔術の継承》、という連鎖でも起こさないとなかなか1ターンでは効果を使いきれないモンスターだ。《永遠の魂》に繋げさえすれば攻撃力2500が無限供給される以上、その体制を進める《マジシャンズ・ロッド》のほうが有用と言わざるを得ないかな……。かつての【ブラック・マジシャン】デッキでは大活躍をしていたカードだけどね。
「そーですねー。攻撃力1900はとても強い時代があったはずなのですよー」
かなりおぼろげになっている……。まあ、その時代は再びデュエルリンクス次元で見ることが……できる、ように、なる、のかな? 駄目だ……《レッドアイズ・インサイト》からの《レッドアイズ・スピリッツ》サーチの流れに下級ビートデッキが勝てる気がしない。
「ふむー。わたしも3枚ドロップしてほしーのですけどー、なかなか揃いませんからねー。揃わなければ攻撃力の高い下級モンスターは大事なのですよー」
ああ、あと1枚、忘れていた。第9期の《ブラック・マジシャン》サポートは全体的に、どちらかと言えば《黒の魔導陣》をサポートしているような傾向があるけど、このカードは完全に《ブラック・マジシャン》のことしか見ていない。多くを語る必要はないだろう、《守護神官マハード》だよ。

「ほほー! このカードはとてもかっこいーのですよー!」
劇場版THE DARK SIDE OF DIMENSIONSの入場者特典であり、Blu-rayとDVDの初回特典でもある。つまり複数確保するのが難しいカードだ。《ルドラの魔導書》の登場によって【ブラック・マジシャン】にも組み込みやすくなったね。
「ふむー。そーいえば、わたしは1枚しか持っていませんねー」
そんなことを言われてもあげないよ。残り2枚はいつか再録されることに期待しよう。できれば《青眼の亜白龍》よりも入手しやすい形でね。
「いーえ、【ブラック・マジシャン】は作りませんからー、別にひつよーないのですよー」
そういうものか……。さて。こうして《ブラック・マジシャン》の関係カードを見ていったわけだけど……。なんというか、どちらかと言えばサポートの魔法・罠が《ブラック・マジシャン》を使いこなしている、という感じだね。
「《ブラック・マジシャン》だけでは戦いにくいですからねー。魔法や罠の補助は大事なのですよー」
補助輪が段々と大きくなっていって、戦車の上に自転車を積んだかのような状態とも言える。まあ、自転車扱いなら悪くはないかな。魔法使いだからね。
「意味が分かりませんかねー」
さて、それじゃあまたしばらくデュエルリンクス次元に戻るとしよう。まだまだ100勝までは遠い。かっとビングだ、ぼく!
「それではー、また次の機会にー」
また次の機会に。
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 20:25
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしの揺れている面影(1)
(真の主はただ1人。誇り高き忠義の魔術師)
まさか《レッドアイズ・インサイト》が実装されるとはね……。これでシンプルなビートダウン用の下級モンスターはその人権をほぼ剥奪されてしまった。これはつまり、8月のメインBOXでついに《ブラッド・ヴォルス》が登場するという予告だね?
「ほほー? デュエルリンクスの話でしょーかー? たしかに《レッドアイズ・インサイト》は強力ですねー」
次のターン以降に展開する代わりに、デッキを圧縮しつつ上級モンスターをフリーチェーンで特殊召喚する行為を1枚で行ってしまうからね。《青眼の白龍》に対して《真紅眼の黒竜》が力不足な点を考えての調整なんだとすると、向こう半年は追加のテコ入れが要らないくらいの超強化だ。こうなると、フブキングこと天上院吹雪さんの登場はまだ先かな……。一周年記念くらいでGX勢が登場しないかと期待していたんだけどね。
「ふむー。しかし、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》がなくてはまだ力不足なのですよー」
いや、力不足ではないよ。上級モンスターを容易に複数体並べることができる……それはつまり、海馬くんの固有スキル『粉砕!』との相性が抜群だということだからね。
「はっ!? レッドアイズを海馬社長が使うのですかー!?」
なにを今さら……。迷宮兄弟が誰よりも《ブラック・マジシャン》を使いこなしているデュエルリンクス環境においては、必ずしもキャラクターイメージ通りのデッキを使うのが最善というわけではない。さて。そんなわけで、今回は原作においても極めて珍しい、主人公のカードでありエースモンスターでありながら敵役のデュエリストにも使われている、遥か三千年の昔よりマジック&ウィザーズの世界に蘇った魔術師、《ブラック・マジシャン》の話をしよう。

「ほほー? たしかに『三星降格』で出されることが多いですかねー」
迷宮兄弟は三魔神のことをまだ覚えているだろうか……? そんな変わった活躍で世界大会予選でも第一線に立っていた《ブラック・マジシャン》、しかしてその実態は、レベル6の《魔法剣士トランス》にも見劣りする、貧弱なモンスターでしかない。ライバル関係の《青眼の白龍》にどう見ても負けているというのは、親友の城之内くん操る《真紅眼の黒竜》に通ずるものがあるね。

「ふむー。しかし、《ブラック・マジシャン》にはサポートカードがありますからねー。ただの攻撃力2600の《魔法剣士トランス》よりとても使いやすいのですよー」
まあ、そうだね。実は何年も前に1度、《ブラック・マジシャン》についての話はピンポイントレッスンで扱っているんだ。しかし主に第9期での超強化を経て、すでに【ブラック・マジシャン】デッキは別物へと変貌している。時期が時期でもあるし、ここでもう一度話してみようと思ったわけさ。
「ほほー。なるほどー。そーしますとー、《黒の魔導陣》の話ですかねー?」
そのあたりになるかな……。《ブラック・マジシャン》にはサポート用の魔法や罠がとにかく多い。しかしそういったカードにありがちな問題が、『モンスターを出しつつその場で必要なサポートカードまで揃えるのは無理』という主人公補正の深刻な不足だ。しかし《ブラック・マジシャン》のもたらす『様々な魔法・罠を使いこなす』という先行イメージとコナミの良心によって生まれたであろう《黒の魔導陣》は、その無理難題を解決する。まずは1の効果から見てみよう。

「発動した時にカードを手札に加えられる効果ですねー」
そう。これにより、デッキの上から3枚目以内に《ブラック・マジシャン》そのもの、またはテキスト中で《ブラック・マジシャン》の名前を出している魔法・罠があれば、それらのうちの1枚を手札に加えられる。これにより、1枚目と2枚目は間違いなくこの状況で要らないカードだけど、3枚目に適切なカードがあったから手札事故を回避しつつ1枚ゲット、ということができる。まあ、残りのカードはデッキの上に戻すから、そのままだといずれドローすることになるんだけどね。
「ふむー。そーなりますとー、《ブラック・マジシャン》のカード名が書かれたとても強いカードがひつよーになりますねー」
まあ、そうだね。それじゃあ2の効果はここでは置いておいて、《黒の魔導陣》で手札に加えられるカードについて見ていこう。ちなみに、なにを隠そうこの《黒の魔導陣》自体も『《ブラック・マジシャン》の名前がテキストに記されている』という記述によって《ブラック・マジシャン》の名前をテキストに記しているから、この1の効果で手札に加えることが可能だ。できれば3枚積みしたいカードだから、確認した中に該当カードがなくてなにも手札に加えられなかった、というパターンを減らせるのはありがたいね。
「ほほー? しかし、《黒の魔導陣》の効果は……ふむー。なるほどー。次のターンに発動すればよさそーですかねー」
《黒の魔導陣》には効果が2つあるけど、どちらも1ターンに1度しか発動できず、名称縛りだから同一ターンで複数発動することはできない。しかし発動時の1の効果で手札を整えるために、次の自分ターンで2枚目を発動するというのはアリだ。その場合、デッキの一番上が分かった状態で発動することになるから、サーチカードを先に発動するか後から発動するかの選択で、少しこなれた感を醸し出せるね。
「ははー……。意味が分かりませんかねー」
さて、それじゃあ手札に加えられるサポートカードの話をしよう。まずは……強いところから見ていこうか。《永遠の魂》。神官マハードの石版そのものと言える存在で、手札か墓地から《ブラック・マジシャン》を特殊召喚する効果、または《千本ナイフ》か《黒・魔・導》をデッキから手札に加える効果のどちらかを使える。永続トラップゆえに自分ターンでも相手ターンでも《ブラック・マジシャン》がゾンビのように這い出してくるのが特徴で、派生形態のエクシーズモンスターはもちろん、流行りのリンクモンスターに繋げるにもうってつけだ。

「ふむー。そーいえば、精霊を召喚するには魂(バー)がひつよーだったはずなのですけどー」
そういえば……。すると、ライフコストがあったほうが原作再現になったのかな? とはいえ、3の効果のデメリットに冷や冷やさせられることを考えると、十分なコストは払って……いや、精霊の召喚コストは大体どのくらいなんだろう? まあ、関係ない話ではあるけど……。
「そーですねー。ファラオは《オシリスの天空竜》が倒されると瀕死になっていましたねー」
なるほど……。まあ、もしかするとコストは後払いなのかもしれないね。《永遠の魂》がフィールドを離れた場合……つまりデッキに戻る以外の形でフィールドを離れた場合、自分フィールドのモンスターはすべて破壊される。相手ターンでそんな状況を迎えれば、結果的にバーゲージは空になるだろうからね。
「ふむー。わたしはよく知らないのですけどー、【ブラック・マジシャン】デッキは《黒の魔導陣》と《永遠の魂》だけで戦えるのではないでしょーかー?」
それはどうかな……。いや、たしかにそこそこ善戦はできるだろうけどね。《永遠の魂》の2の効果で、《ブラック・マジシャン》は相手の効果を受けない。つまり除外したりデッキに戻して復活を阻止するという手が取れず、守備表示で出されると戦闘ダメージも与えられない。なんだか攻撃力を持った《マシュマロン》ちゃんか《リバイバルスライム》のような状態だけど、さらにスルーしていた《黒の魔導陣》の2の効果で、フィールドに現れるたびに相手フィールドのカードを1枚ずつ除外する。これだけでも十分、コントロールデッキのような動きは取れるね。少なくともデュエルリンクスに放り込んだら即禁止だ。
「ははー……。デュエルリンクスはライフポイント4000ですからねー」
まあ、第9期以降の目で見た『そこそこ善戦するデッキ』はリンクス世界では『頭がおかしいほどのパワーデッキ』だからね。初期手札1枚でも後攻1キル可能な今のリンクス世界も、それはそれで軋み始めているようにも見えるけど……《ブラック・マジシャン》の話に戻ろうか。
「《黒の魔導陣》や《永遠の魂》のよーな強力なカードの話が聞きたいですかねー」
その2枚に匹敵するなにかか……。匹敵はしなくとも見劣りはしないカードもあるけど、まあそれは置いておこう。手札に《ブラック・マジシャン》を持っているという条件つきだけど、一気に2体の魔法使いを揃えられる罠カード、《マジシャンズ・ナビゲート》なんてどうかな。

「ほほー? ふむー。《ブラック・マジシャン》が手札になければ発動自体できませんねー」
そこは後で話すカードによって簡単に達成できるし、腐った場合の使いかたもあるからあまり問題にはならないよ。
「そーなのですかー? 効果は強そーですねー。《ブラック・マジシャン》のカード名が書かれていますからー、《黒の魔導陣》で手札に加えられますねー」
それも強みだね。《マジシャンズ・ナビゲート》は手札の《ブラック・マジシャン》を特殊召喚し、さらにデッキから闇属性・魔法使い族のレベル7以下モンスターを特殊召喚する。さらなる《ブラック・マジシャン》を特殊召喚すればエクシーズ召喚が狙え、《永遠の魂》の蘇生効果も発動しやすくなる。イラスト通りに《ブラック・マジシャン・ガール》を特殊召喚すれば、戦闘能力には秀でてないものの、必殺の《黒・爆・裂・破・魔・導》が発動できる。ただ、よく使われている方法としては、この2人とは縁もゆかりもない《ナイトエンド・ソーサラー》を特殊召喚して、相手の墓地を除外するという戦術があるかな。

「ほほー……。たしかに強力な効果ですねー」
『フリーチェーンで墓地2枚を除外』は今でも通用する強さだからね。ちなみに《ナイトエンド・ソーサラー》はチューナーだけど、レベルは2。《ブラック・マジシャン》は知っての通りレベル7で、《レベル・スティーラー》は牢獄に囚われている。扱いやすいレベル8シンクロにも、《氷結界の龍 トリシューラ》にも繋げられない点には注意だ。
「ふむー。なにが出せるのでしょーかー?」
そうだね……。めぼしいものはほとんどないけど、まあ、《蒼眼の銀龍》あたりが良いんじゃないかな。通常モンスターの蘇生効果を持っていて、一度素材として《ブラック・マジシャン》を消化できるから《永遠の魂》の発動機会を無駄にせずに済む。ただ、新マスタールールになった以上、リンクモンスターを絡めていく手も考えたほうがいいだろうね。この場合、扱いやすい斜めマーカーを持つ《デコード・トーカー》が効果モンスターを指定しているから、別の下向きマーカーのモンスターを頼るのが基本になるかな。

「ふむー? いーえ、通常モンスターはすべて《リンク・スパイダー》で効果モンスターにできますからねー。《デコード・トーカー》も使えるのですよー」

いや、その方法は知っているけど……。ぼくがほかのリンクモンスターを推す理由は3つある。1.無理にエクストラデッキから複数展開しなくていいこのデッキでは、《リンク・スパイダー》を使ってまで《デコード・トーカー》を出さなくても十分戦える。2.《ブラック・マジシャン》を蘇生→《リンク・スパイダー》召喚の手順を複数踏むとなると、さすがにエクストラデッキの圧迫が気になる。3.【ブラック・マジシャン】とびっくりするほど相性の良い下向きマーカー持ちリンクモンスターが別に存在する。
「せんせー? 3だけでもよかったのではー?」
真似したくなるじゃないか、Playmaker様の喋りかたは。……さて、ということでご紹介、最新のブースターで登場した《アカシック・マジシャン》さんだよ。

「ほほー。このカードはなんとなく知っているのですよー」
全然知らないようだから教えてあげよう。アローヘッド確認! 召喚条件はトークン以外の同じ種族のモンスター2体! ぼくは《マジシャンズ・ナビゲート》で呼び出した《ブラック・マジシャン》と魔法使い族モンスターをリンクマーカーにセット! サーキットコンバイン!
「はっ!? わたしが言いたかったのですよー!」
あとで聞いてあげるから今は我慢してもらおう。現れよリンク2! 《アカシック・マジシャン》! そしてリンク召喚成功時に1の効果発動! リンクマーカーの先に存在するモンスターをすべて手札に戻す!
「ほほー。強い効果ですねー」
とはいえ、《デコード・トーカー》が汎用リンクモンスターとして親しまれている今日この頃、エクストラモンスターゾーンの真下にわざわざ大切なモンスターを出してくれるデュエリストがいるかは怪しい。しかしこの効果は、自分の《ブラック・マジシャン》を手札に戻し、腐りかけの《マジシャンズ・ナビゲート》を蘇らせるためにも使えるんだよ。
「ほほー? なるほどー。蘇生した《ブラック・マジシャン》を手札に戻せるのですかー」
《マジシャンズ・ナビゲート》には墓地発動で相手の魔法・罠を無効にする強力な効果もあるからね。なるべくなら3枚積みたいところだ。それが原因で発生する手札事故は、なんとかして魔法使いを2体並べて《ブラック・マジシャン》も出して《アカシック・マジシャン》によって解消することができるのさ!
「……せんせー? それは難しーと思うのですけどー」
そして《アカシック・マジシャン》の2の効果! このカードが相互リンク状態の時、カード名を1つ宣言して、相互リンク先のモンスターのマーカーの数だけデッキをめくり、該当カードを手札に加える! この効果は見るからに《黒の魔導陣》との相性抜群!
「ふむー。そーしますとー、上向きのマーカーのモンスターを下に出せばいーのですかねー」
あるいは……1.《ブラック・マジシャン》を使ってエクストラモンスターゾーンに《リンク・スパイダー》をリンク召喚。2.リンク先(真下)に《アカシック・マジシャン》をリンク召喚。3.《アカシック・マジシャン》の効果で《リンク・スパイダー》をエクストラデッキへ戻す。4.2体目の《ブラック・マジシャン》を使ってエクストラモンスターゾーンに《リンク・スパイダー》をもう1度リンク召喚。5.《アカシック・マジシャン》の効果でデッキの一番上を手札に加える。という手順もあるかな。
「……せんせー? 2体の《ブラック・マジシャン》と《アカシック・マジシャン》のリンク素材で相手を殴ったほーが早そーなのですよー?」
ぼくもそんな気がしていたところだ。言ってくれてありがとう。デッキの一番上の1枚を手に入れるためだけにモンスターを4体使うのはさすがにね……。その後《リンク・スパイダー》と《アカシック・マジシャン》を《デコード・トーカー》あたりに変換できるけど、果たしてその行為でしか突破できない状況とは何だろうか……。
「ふむー。ほんとーに《アカシック・マジシャン》は【ブラック・マジシャン】と相性がいーのでしょーかー?」
悪くはないと思うんだけど……何なら《デコード・トーカー》でなく、除去効果持ちの《星杯戦士ニンギルス》を出すこともできるしね。しかし、うん。【ブラック・マジシャン】としての動きをほぼ放棄している感は否めない。まあ、《永遠の魂》を持て余しているならなにかのリンク召喚に《ブラック・マジシャン》を使ってもいい、そのくらいの認識に留めておいても今はいいかな。

「ふむー。《星杯戦士ニンギルス》は強そーですねー。しかし、下向きのマーカーがなくなるのは危険ですかねー」
ううん……。それじゃあリンク召喚は置いておいて、【ブラック・マジシャン】らしい話に戻ろう。こちらが《ブラック・マジシャン》とのコンボで有名なトラップカード、《マジカルシルクハット》だよ。魔術師とのコンボでトリック攻撃が可能!

「ははー。【ブラック・マジシャン】との相性はいーのでしょーかー?」
まあ、使えなくはないというところかな。知っての通り、このカードは相手の攻撃を防ぐことではなく、自分の魔法・罠を墓地に送ることを主目的に使われる。ちなみに新マスタールール施行に伴い、メインモンスターゾーンのモンスターしかこの効果を受けられなくなったから気を付けよう。【ブラック・マジシャン】で使うなら、《マジシャンズ・ナビゲート》を墓地に送るのが主な役割だね。
「ふむー。ほかにはなにがあるのでしょーかー?」
え? なにが?
「いーえ、ですからー、ほかにはどのよーなカードを墓地に送るのでしょーかー」
……まあ、ほら、いいじゃないか、そんなことは。
「せんせー? ……はっ!? ほかに墓地に送る魔法・罠がないのですかー!?」
いや、そんなことはない! たとえば《魔術の呪文書》をシルクハット化すれば1000ポイントライフが回復するよ!

「ははー。……ほかにはないのでしょーかー?」
……魔導書を墓地に送ることで、《ゲーテの魔導書》の発動コストを確保できるよ。

「なるほどー。《マジカルシルクハット》はあまり使えないのですねー」
う……。もっと墓地発動のサポートカードに恵まれていれば! それじゃあもう少し、《ブラック・マジシャン》ならコレ! という強力カードを見せてあげよう! ………………これか! 《黒魔術のカーテン》!

「ははー。次のカードは何でしょーかー?」
ひ、ひどい……。
「せんせー? さすがにコストが重すぎるのですよー。ライフポイントの半分は4000なのですよー?」
うん。まあ、そうだね。
「出したターンに特殊召喚できませんからー、リンク素材にもできませんねー。《永遠の魂》の効果も使えなくなるのですよー」
いや、待った。サーチコマンドを使って《千本ナイフ》を手札に加えるという手があるよ。
「ははー。デッキから《ブラック・マジシャン》を出す方法はほかにないのでしょーかー?」
あるにはあるけど、それを言うと《黒魔術のカーテン》の立場がないから秘密にしておくよ。
「ほほー……。ふむー。《賢者の宝石》はありますけどー、《ブラック・マジシャン・ガール》を出すほーが難しーですねー」

ふふ……ぼくの解説なしにきみが【ブラック・マジシャン】の全容を把握することなど不可能! とフラグを立てておいて……しかし、《黒魔術のカーテン》のこの効果、『三星降格』が流行したリンクス世界なら引っ張りだこになっても……いや、デッキに《ブラック・マジシャン》を留めておくという発動条件は難しいか。近々実装されるものと信じているんだけどね。
「そーですねー。そーいえば、《ブラック・マジシャン》の衣装や杖がモンスター化していたはずなのですよー」
さて。放っておくと勝手に辿り着かれそうだから構ってあげよう。つまり、《黒魔術のカーテン》の立場はこんな風に存在しないんだよ、という残酷なる解説を聞きたいわけだね?
「残酷ではありませんけどー、そのとーりですかねー」
それじゃあ教えてあげよう……デュエル! ぼくのターン! ぼくは《魔導書士 バテル》を召喚! 効果でデッキから魔導書を手札に加える! 手に入れるのは当然《ルドラの魔導書》! そして《魔導書士 バテル》をコストに《ルドラの魔導書》発動! デッキから2枚ドロー!

「《灰流うらら》の効果発動ー! 《ルドラの魔導書》を無効にするのですよー!」

させるか! ぼくの説明権限により、きみの手札5枚は《封印されし者の右腕》《封印されし者の左腕》《封印されし者の右足》《封印されし者の左足》《エクゾディア・ネクロス》と化した! よって2枚ドローは成立! そして潤沢な手札により、手札の《黒魔術のカーテン》を捨てて《幻想の見習い魔導師》を特殊召喚! この特殊召喚に成功した時、デッキから《ブラック・マジシャン》を手札に加える! さらに墓地の《ルドラの魔導書》と《黒魔術のカーテン》の2枚を除外することで《黒魔術の継承》発動! 《ブラック・マジシャン》または《ブラック・マジシャン・ガール》のカード名をテキストに記した魔法・罠1枚を手札に加える! ぼくは《黒の魔導陣》か《マジシャンズ・ナビゲート》か《永遠の魂》を手札に加える! ……という動きができるから、無理をして1ターンで《ブラック・マジシャン》を出す必要はないよ。

「ふむー……。そーしますとー、自分のターンで《ブラック・マジシャン》を出すことはできないのでしょーかー?」
まあ、下準備なしに《ブラック・マジシャン》を1ターンで呼びつけるという点に関して言えば、《黒魔術のカーテン》の右に出る者はいないね。カーテンだけに。
「ははー。意味が分かりませんかねー。ふむー……」
なにかな。特に手順に誤ったところも複雑なところもないと思うんだけど……。
「いーえ、《黒魔術のカーテン》に使い道があるとは思わなかったのですよー」
ひどい。
「【ブラック・マジシャン】は《ツインツイスター》に弱そーですからねー。《黒魔術のカーテン》も強いかもしれませんねー」
いや、それはどうかな……。
「弱いのですかー?」
それもどうかな……。
「ははー。はっきりしませんねー」
まあ、話があっちにこっちに飛んでしまったけど、要するに【ブラック・マジシャン】デッキの安定した動きは、《黒の魔導陣》と《永遠の魂》をフィールドに揃え、毎ターン復活するのをいいことに《ブラック・マジシャン》をコストや召喚条件でペンデュラムモンスターのごとく過労死させながら相手フィールドを除外していく……というものだね。

「ふむー。とてもシンプルですねー」
そこに様々なサポートカードを使うという選択肢が紛れ込んで、あれも使いたいこれも使いたいという欲を刺激してくる。ただまあ、勝つことに特化するのなら、《黒の魔導陣》と《永遠の魂》と《マジシャンズ・ナビゲート》あたりを中心にして、それらを手札に加えられる工夫をすればおおむね正解だよ。《千本ナイフ》と《黒・魔・導》は入れるか入れないかを含め、ちょっと投入枚数が考え物でもある。ただで手に入る除去と考えれば確実に強いからね。
「そーしますとー、《黒の魔導陣》や《永遠の魂》が破壊された時はどーするのでしょーかー?」
新たに手札に加えるしかないかな……。その質問は、『墓地利用デッキは墓地を全除外されたらどうするの?』と言っているようなものだからね。《黒の魔導陣》と《永遠の魂》のない【ブラック・マジシャン】デッキはほぼ9期以前の状態に戻ってしまう。継続したリカバリー能力やアドバンテージ獲得能力を得るためには、ほかのカードでは駄目なんだ。
「ふむー。なんとなく分かっていましたけどー、《黒の魔導陣》が中心なのですねー」
《ブラック・マジシャン》が出るだけで相手のカードを除外できるからね。このあたりはリンクス環境で大暴れした《ハーピィの狩場》に近いものでもある。自分・相手ターンにつき1枚、相手カードを自由なタイミングで除外だからね。よって、これらを守るカードも必要になってくるんだけど……そのあたりは別に話さなくてもいいかな。デッキを作るという話でもないからね。
「そーですねー。《ブラック・マジシャン》はドラゴンではありませんしー、あまりデッキを作りたくはならないのですよー」
さて……。それじゃあ続きは明日に回そう。今回色々と省略したカードの話をするよ。
「ほほー。それではー、また明日の機会にー」
また明日の機会に。
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 18:23
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしの紅く漲るeyes(2)
(攻撃力は上級レベル。まぼろしの超レアカードだ!)
まさか公式側でフライングゲットをするとはね……。まあ、結果としては確かに同じことなんだけど……。
「せんせーっ! レッドアイズの話の続きなのですよー!」
え? ああ……うん。そうだね。ちなみにきみは確認したかな、来月から施行される新しいリミットレギュレーション。
「いーえ、知りませんねー。Vジャンプの発売はまだ先ですしー、どーせ来月までに見ればいーものですからねー。せんせーは知っているのでしょーかー?」
まあ……《テラ・フォーミング》と《神の通告》が準制限になることだけ覚えておけば大体大丈夫だよ。さて、それじゃあレッドアイズの話、と……。モンスターについては昨日で大体終わったからね。今日はレッドアイズ系の魔法罠の話ということにして、まずはそれらをサーチできる《レッドアイズ・インサイト》から見ておこうか。

「ほほー。これは強力なカードですねー」
レッドアイズ限定の《おろかな埋葬》をコストだと言い張り、効果でレッドアイズ魔法か罠1枚を手に入れる。非の打ちどころがない優秀なカードだね。レッドアイズは墓地に置かなければ場に出せないことも多いし、なにより初手で使いたい《真紅眼融合》の初手率を高められるのは素晴らしい。3枚積みしない理由を探すほうが難しいカードだ。
「そーですねー。レッドアイズは墓地から復活するイメージがありますからねー」
まあ、その理由になっているのは《レッドアイズ・スピリッツ》や《真紅眼の鎧旋》といった蘇生系トラップだろうね。あとは《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の墓地へ送られた場合の効果か。とにかく出したいレッドアイズは墓地に送っておけばいい。ただ、《真紅眼の鎧旋》は基本的に通常モンスターの蘇生カードでしかないことは覚えておこう。

「ふむー。相手に破壊されなければレッドアイズは出せないのですねー。びみょーですかねー」
《真紅眼の黒竜》とデュアルのレッドアイズなら、1の通常蘇生効果でも2のレッドアイズ蘇生効果でもフィールドに展開できる。しかしフィールドにまずレッドアイズを出さないと自分からは動けない。その点、《レッドアイズ・スピリッツ》は何のわだかまりもなく蘇生できる点で優秀だね。
「しかし、使いきりですからねー」
このあたりはうまくバランスが取れているとも言える。《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》のような、フィールドに出しさえすればあとは勝手に暴れてくれるレッドアイズも存在することを考えると、《レッドアイズ・スピリッツ》もあながち捨てたものではない。汎用蘇生カードの《リビングデッドの呼び声》や《戦線復帰》と比べても優秀なカードに違いはないからね。

「ふむー……。たしかに強そーですかねー」
《真紅眼の鎧旋》の『自分・相手ターンに1度ずつ蘇生』という強烈なアピールについ目を奪われがちではあるけど、自分が出したいのが通常モンスターやデュアルのレッドアイズなのか、効果モンスター・融合モンスター・エクシーズモンスターを含めたレッドアイズなのか、1度考えておきたいところだ。まあ、両方入れて実戦で試すのが手っ取り早いんだけどね。
「そーですねー。とりあえず1枚は入れておくのですよー」
ほかには……。まあ、蘇生と言えばこれらのカードも考えないわけにはいかないかな。《復活の福音》と《銀龍の轟咆》。《復活の福音》はレベル7・8のドラゴンを蘇生して破壊の身代わりにもなり、《銀龍の轟咆》は通常ドラゴンをフリーチェーンで蘇生できる。ドラゴンかつレッドアイズのモンスターだけを蘇生するなら、もはや《死者蘇生》はデッキに入らないほどのサポートの徹底具合だよ。

「ふむー。しかし、《レッドアイズ・インサイト》でサーチできませんからねー。《銀龍の轟咆》よりも《真紅眼の鎧旋》のほーがよさそーですしー、びみょーですかねー」
《真紅眼の鎧旋》はフィールドにレッドアイズを維持しないと継続した蘇生ができないからね。7月から準制限になる《ブラック・ホール》を発動された時には相手のターンに動ける強みもなくなる。強力ではあるけど、それ1枚でどうとでもなるほどのパワーカードとは言えないかな。
「ふむー。全部入れて試すべきですかねー」
それが一番簡単だね。ちなみに《真紅眼融合》と共存することを考えた場合、ドラゴンデッキの心強い味方、《復活の福音》さえもどれだけ投入できたものか怪しくなってくる。一番安定しているのが《レッドアイズ・スピリッツ》で、それ以上のリターンを得られる可能性があるのが《真紅眼の鎧旋》と《復活の福音》。《銀龍の轟咆》はそれぞれのカードの持つデメリットを持たない代わりに、大きな成果を上げることもない。そんな感じかな。
「ふむー。レッドアイズは《真紅眼の鋼炎竜》でも蘇生できますからねー。自分ターンに素材を出せるカードのほーが良さそーなのですよー」

なるほど……そういう見方もあるか。ちなみに自分ターンでレッドアイズを墓地に沈めるカードとして、忘れてはならないのが《紅玉の宝札》だ。レベル7のレッドアイズを墓地に送って2枚ドロー。《トレード・イン》のレッドアイズ版に見えるけど、その後デッキからレベル7レッドアイズをさらに1枚墓地に送れる。蘇生からの展開に繋げやすくなる上に、《レッドアイズ・インサイト》を引き込みやすくもなる。これ自体はレッドアイズカードじゃないから、そこは注意しておこう。

「ふむー。レベル7のレッドアイズは《真紅眼の黒竜》と《真紅眼の不死竜》以外に浮かばないのですけどー」

該当するものは……と。劇場版『超融合』で登場した《Sin 真紅眼の黒竜》、クラッシュ・オブ・リベリオンで登場したデュアルの《真紅眼の黒炎竜》、シャイニング・ビクトリーズで登場していた《レッドアイズ・トゥーン・ドラゴン》。大体このあたりだね。

「ははー……。びみょーなカードばかりですねー」
《紅玉の宝札》を使わなくていいのなら、ほぼすべてがデッキに入れる必要のないカードだね。《真紅眼の黒炎竜》だけは、デュアル後のダメージ効果目当てに使う手もなくはない。ただ、基本的に《真紅眼の黒竜》や《真紅眼の黒炎竜》は手札に持っていて嬉しいものではないから、《紅玉の宝札》のためにレベル7レッドアイズを増やすと、《紅玉の宝札》が来ない時に邪魔者になってしまいかねない。通常の《融合》をデッキに入れてみたりと、手札にある時のほかの使い道を用意してあげるのがいいだろうね。
「ふむー。レベル7と書かれていなければ《紅玉の宝札》を3枚入れるのですけどー」
それにはぼくも同感だ。さて、あとは……そうそう、存在を忘れていた。《紅玉の宝札》のイラストに描かれているモンスター、《伝説の黒石》についてはまだ触れていなかったね。

「《伝説の白石》とは違う効果ですねー」
そうだね。基本的には通常召喚してリリースし、レベル7以下のレッドアイズを特殊召喚する1の効果を使っていくことになる。召喚権がほぼ必須だから、その点でデュアルとはやや噛み合わせが悪い。【レッドアイズ】デッキの理想は1ターン目に《真紅眼融合》を発動することだから、それ以降のターンで召喚し、レッドアイズモンスターに化けていくことになるね。ちなみに、《伝説の黒石》からは《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》も誕生するよ。
「ははー……。鋼鉄の騎士が卵から生まれるのですかー」
伝説になるのも納得の怪しい卵だ。レベル1・ドラゴン族ゆえに《真紅眼の幼竜》からサーチすることもできるし、お試しでデッキに入れてみてもいいかもしれないね。
「ふむー。使いにくいカードではなさそーですけどー、なぜかせんせーの評価は低そーですねー」
悪いカードではないけど、《伝説の白石》に名前が似ていることを考えればね。仮にこのカードがレッドアイズを手札に加えられたら、《紅玉の宝札》と合わせてデッキがぐるぐる回ったのにと考えてしまうんだよ。
「ははー……。なるほどー。しかしですねー、手札に加えるより特殊召喚したほーが強いのですよー」
レッドアイズには《真紅眼融合》があるから、特殊召喚できないターンもあるんだよ。自分ターンで特殊召喚するカードよりも、まず《真紅眼融合》を手札に加えるカード、そして相手ターンに特殊召喚できるカードのほうが使いやすい。とはいえ、今後も新たなレッドアイズリメイクが出てきた場合は《伝説の黒石》の価値も上がるかもしれない。城之内くんの使ったモンスターはレベル7以下のモンスターがほとんどだからね。
「ふむー。《真紅眼の人造人間−サイコ・ショッカー》が出てくるのですかねー?」
それは非常に強そうだ……。下手をすると《真紅眼の黒竜》を出さないままデュエルに勝ってしまいかねないな。さて。
「やはり融合モンスターで攻めたほーがいーですかねー……。ふむー」
ここで1つ質問だけど、騎士と城之内くんならどちらがいいかな?
「城之内くんにしておきますかねー。何なのでしょーかー?」
それじゃあこちらだ。色々と逸脱したことをやっていたアニメ『ドーマ編』において、城之内くんがリアルファイトデュエルをした時に現れたモンスター、それが《ロード・オブ・ザ・レッド》。そして専用儀式魔法の《レッドアイズ・トランスマイグレーション》も見ておこう。

「ははー……。このカードですかー」
《レッドアイズ・トランスマイグレーション》は通常の儀式召喚の手順に加え、リリースの代わりに墓地のレッドアイズを除外していいとも言っている。しかしこちらはレッドアイズカードだけど、出される《ロード・オブ・ザ・レッド》はレッドアイズモンスターではないから気をつけよう。これを使うなら専用デッキを組んだほうがいいかな。
「ふむー……。強力なカードですねー」
イラストに映っているのはまぎれもなく、《ロード・オブ・ザ・レッド》を装着した城之内くん本人だ。そしてその効果はと言うと、自分・相手ターンで《ロード・オブ・ザ・レッド》以外の効果が発動した時、1.モンスター1体を破壊する、2.魔法・罠1枚を破壊する、の2つの選択肢を、それぞれ1ターンに1つずつ使える。つまり、うまく使えば1ターンに2枚までカードを破壊できるというわけだ。とても攻撃力2400とは思えない制圧力だね。
「ふむー。これならブルーアイズにも勝てそーですかねー」
まあ、ブルーアイズ側の墓地に《復活の福音》が落ちていなければね。落ちていなければ自分ターンと相手ターンで2回破壊しに行こう。ちなみに、この《ロード・オブ・ザ・レッド》を使うことを考えた場合、速攻魔法である《銀龍の轟咆》の価値は急激に増すことになる。
「ほほー。相手のカードを好きなタイミングで破壊するのですねー」
とにかく自分だけの特性を持っていれば、必要とされる場面は訪れるという例だね。さて、それじゃあこれで城之内くんの話を終わりにして、次は騎士の話をしよう。《白竜の聖騎士》のレッドアイズ版モンスター、《黒竜の聖騎士》だよ。

「ははー……。びみょーな……はっ!? 《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を呼べるのですよー!?」
そう。オリジナルの《白竜の聖騎士》が《青眼の白龍》しか呼べなかったのに対して、このモンスターは時を経て第9期に出た強みを活かし、あらゆるレッドアイズモンスターに化けられる。ちなみに儀式魔法の《黒竜降臨》も墓地で《レッドアイズ・インサイト》と同じ魔法・罠サーチ効果を使える。こちらは《レッドアイズ・インサイト》をサーチできるから、1度《レッドアイズ・インサイト》を経由して、その発動コストとしてレッドアイズを墓地に送ることもできるよ。
「ほほー……。どーせ使えないモンスターだと思っていたのですけどー、ふつーに強いですねー」
儀式特有の問題については特に言う必要もないだろう……。さて……さてさて。レッドアイズ系カードはかなり多いけど、さすがにこれで大体は見ていけたかな。最後にこのカードを見て終わりにしよう。OCGでは数少ない、引き分けを狙えるカードの1枚、《レッドアイズ・バーン》だよ。

「ほほー……。……《黒炎弾》でいーですかねー」
まあ、そう言われるとね……。《真紅眼の黒竜》の攻撃を阻害しないという点で、戦闘することで効果ダメージを与える《悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン》とはなかなか相性が良い。カード名がフィールド上でのみレッドアイズになったモンスターでも使用可能だからね。あるいは《黒炎弾》共々3枚積みして、効果ダメージによる速攻勝利を狙うというのも1つの手だ。

「ほほー……。たしかに、ふつーのレッドアイズデッキでは使いにくそーですかねー」
ただ《真紅眼の黒竜》を出す以外の戦術も色々ある、ということを再確認できたところで、ひとまず今回は話を終えておこう。さて……。
「ふむー。新しーカードを中心に作ってみますかねー」
ちょっといいかな。
「何でしょーかー?」
この、せっかく手に入れたデュエルリンクスのSR交換権なんだけど、使い道に乏しくてね……。レジェンドドロップカードもカードトレーダーのラインナップカードもどうせ揃えようとすれば揃うものだし……。これは《レッドアイズ・スピリッツ》に使ってもいいのかな。
「そーですねー。すでにカードトレーダーにないカードを選んでもいーのではー?」
《シモッチによる副作用》でも選べというのかな。欲しいカードや後で必要になりそうなカードはあらかた手に入れ終わっているんだよ。《凡骨の意地》が選択肢にあれば取っておくところなんだけど……。
「《究極完全態・グレート・モス》は持っているのですかねー?」
ああ……うん。あれは1枚あれば十分だからね。これ以上は要らないかな。
「そーなりますとー、期間限定のレジェンド報酬しかなさそーですねー。《レッドアイズ・スピリッツ》でいーのではー?」
やはりそうなるか……。本当はプレミアム加工版を手に入れたかったんだけどね。ここは妥協しておこう。吹雪さんが参戦して《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》が実装される日のために……。
「ははー……。デュエルリンクスで《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》が墓地に送れますかねー?」
……! うう……せっかくレッドアイズの話をしたのに! まるで方針が定まらない!
「そーですねー。レッドアイズのカードは効果ダメージが強いものばかりですからー、デュエルリンクスにはあまり出ないと思うのですよー」
言われてみれば……。すると、《レッドアイズ・スピリッツ》は……いや、待った! 城之内くんの新たなレベルアップ報酬に《おろかな埋葬》が設定される可能性がある! やはりぼくは《レッドアイズ・スピリッツ》を選んでおこう。後々になって4枚以上所持することになっても、3枚目が足りないと嘆くよりはよほど良い未来だからね!
「そーですねー。ほしーカードはほしー時に手に入れればいーのですよー」
よしよし……これで満足行く結果になった。それじゃあ、また次の機会にでも。
「それではー、また次の機会にー」
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 15:23
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしの紅く漲るeyes(1)
(こどもドラゴンとあなどってはいけない。うちに秘める力は計り知れない)
「せんせーっ! 今日は何の話なのでしょーかー?」
え……? ああ……そういえばきみを呼んでいたね。ふふふ。甘い考えだったよ。とりあえず最終予選入りさえできれば満足だなんて……。まさか、まさかあそこまで勝てないとは!
「ははー。デュエルリンクスのことを引きずっているよーですねー」
きみだってかなりボロボロだったじゃないか! ぼくのアドバイスがなければプラチナランクに上がることさえできなかったんじゃないかな!
「ふむー。たしかにびみょーに助かりましたけどー、ライバルが手を貸してくれるのはとーぜんのことですからねー。感謝する気はありませんかねー」
それはひどい……。まあ、まあいいとしよう。終わったことをあれこれ言っても仕方ない。まさかの十連敗でみるみるうちにランクダウンしていったことなんて……。
「ふむー。今日は何の話なのでしょーかー?」
そうそう、OCGの話だった。いや、デュエルリンクスで新パックが現れたからね。その中のレッドアイズ系カードに影響されて、今月発売されたデュエリストパック−レジェンドデュエリスト編−の内容を踏まえつつ、いつしか様変わりしていたレッドアイズ事情の話をしようかと思ったんだよ。
「ははー。ほんとーにOCGの話なのですかねー?」
さて。それじゃあ……まずこちらを見てほしい。《真紅眼の飛竜》だよ。

「せんせー?」
これはそのターンの通常召喚権を放棄することと引き換えに、エンドフェイズに墓地のレッドアイズを特殊召喚してくれるというモンスターだ。攻撃力が1800あるから、リンクス環境では大活躍だね。
「せんせー? OCGの話なのでしょーかー? デュエルリンクスの話なのでしょーかー?」
ふふ……ふふふ……。それじゃあ次を見ていこう。《レッドアイズ・スピリッツ》。レッドアイズモンスター1体を蘇生させるという、《真紅眼の飛竜》と同じ効果を持つトラップカードだ。本気の城之内くんから3枚貰った人はおめでとう。1枚以下の人は泣かずに再出現を気長に待とう。

「せんせー? OCGの話になっていないのですよー?」
え? そうだったかな……。OCG? OCG……ああ、十二獣がどうかしたのかな。そろそろ次のリミットレギュレーションが発表される頃だね。
「ふむー。どーしてもデュエルキングになりたかったよーですねー」
違うんだ……。今のぼくの気分をたとえるとだね、《プレゼント交換》で《スクラップ・コング》のシャツを手に入れたゴブリンのようなものだよ。自分は望んだ以上の結果を手に入れられるものと、理由もなく信じていたんだ。
「ははー。しかし、せんせーはわたしにアドバイスしてプラチナランクにしてくれたでしょー? せんせーは自力でプラチナランクになりましたからー、せんせーのほーが勝負に勝ったと言えるのではー?」
……まあね?
「そーでしょー?」
まあ、きみに負けるなんてことはね……? さすがにないかな。そもそもデュエルリンクス環境は徐々にしかし確実にOCG環境に近づかざるを得ない存在。それを踏まえてカード収集をしていたぼくには、課金無課金の差などないも同然! ただ闇雲に課金しているだけのきみに劣る理由なんて微塵もないな!
「ははー……。調子に乗り始めましたねー」
さて! それじゃあOCGの話をしようか! これを見てほしい。最近新登場した《真紅眼の幼竜》。《ベビードラゴン》と《真紅眼の黒竜》の両方のリメイクとも言えるカードで、《真紅眼の黒竜》の幼体のような姿をしている。効果と見た目の両方で《黒竜の雛》の立場を脅かす存在だよ。

「ふむー。なるほどー。攻撃力は低いですけどー、使いやすい効果ですねー」
戦闘で墓地へ行くことで、デッキからレベル7以下のレッドアイズを呼び、自身は攻撃力300アップの装備カードと化す。《真紅眼の黒竜》の課題の1つである低い攻撃力も、2700まで強化できるというわけさ。
「なるほどー。しかし、《青眼の白龍》には勝てないのですねー」
まあ、簡単に勝ってしまうのも、それはそれで最強としての《青眼の白龍》の立場がないからね。そして2の効果で、装備されている《真紅眼の幼竜》が墓地へ送られた場合……つまり、装備モンスターが健在のままこの《真紅眼の幼竜》が墓地へ送られた場合、ドラゴン族・レベル1モンスターをデッキから手札に加えられる。これで《黒竜の雛》を手に入れるも良し、《黒鋼竜》を手に入れるも良しというわけだ。

「はっ! 《黒鋼竜》は攻撃力が600上がるのですよー!」
まあ、《青眼の白龍》に並ぶことはできるけど……。ただ、《真紅眼の幼竜》の2の効果、『装備カードだけをうまく墓地に送るのは難しい』というごく当たり前の問題にぶつかることになる。そこで、《真紅眼の幼竜》で自爆攻撃した際、《真紅眼の黒竜》以外のレッドアイズを呼び出す手が考えられる。その有力な候補がもう1体のリメイクモンスター、《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》だよ。

「ふむー。《鉄の騎士 ギア・フリード》のリメイクモンスターですねー」
そう。オリジナルは自分にカードが装備された時、問答無用で破壊する効果を持っていた。しかしリメイクでありレッドアイズにもなった《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》は少し違う。まず、《真紅眼の幼竜》で《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》を特殊召喚したとしよう。《真紅眼の幼竜》は装備カード化する。そしてカードが装備されると、《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》には2つの選択肢が与えられる。1つ目は、装備されたカードをリメイク前のごとく破壊し、さらに相手の魔法・罠1枚を破壊する道だ。
「ふむー。強力な効果になっていますねー」
装備カードを破壊するかしないかが選べるようになっているのも大きい。そして装備カードの《真紅眼の幼竜》を破壊したなら、やはりドラゴン族・レベル1モンスターをサーチできるようになる。
「なるほどー」
しかし、カードを装備した《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》にはもう1つの道もある。その場で反射的に破壊したくなる衝動を我慢して、第2の効果のコストとして装備カードを墓地に送ることができる。すると墓地からレベル7以下のレッドアイズ1体を特殊召喚できる。《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》でも《真紅眼の幼竜》でも蘇生対象には選べるけど、素直に考えればここは《真紅眼の黒竜》を呼ぶところかな。
「ふむー。そしてやはり《真紅眼の幼竜》の効果が発動できますねー」
そう。デッキから《黒鋼竜》でも《星杯の守護竜》でも《太古の白石》でも《破壊剣士の伴竜》でも、好きなレベル1ドラゴンを手札に加えることができるよ。

「はっ! よくわからないデッキができそーなのですよー!」
そう。装備カードの《真紅眼の幼竜》をうまく墓地に送ってあげられれば、レッドアイズとブルーアイズの混合デッキやバスター・ブレイダーとの混成デッキを回すことも可能だ。リンク召喚を導入しているなら、《星杯の守護竜》も悪くない。さて、ほかに新しいリメイクは……まあ、一番謎のこれだろうね。《鎖付きブーメラン》と《真紅眼の黒竜》をなぜか混ぜ合わせて生まれた存在、《鎖付き真紅眼牙》だよ。

「ははー……。《鎖付きブーメラン》のリメイクカードなのですかねー?」
そうとしか思えないけど、だとしてもなかなか信じがたい。この分だと、《天使のサイコロ》や《悪魔のサイコロ》、《墓荒らし》あたりもいつかレッドアイズになりそうだ。さて。元々の《鎖付きブーメラン》は、攻撃してきた相手モンスターを守備表示にする効果と装備モンスターの攻撃力を500アップする効果があった。2つ以上の効果を持っているトラップは昔は珍しかったからね。そのことを踏まえてか、この《鎖付き真紅眼牙》にも2つの効果がある。1つ目は、自分フィールドのレッドアイズに装備して、モンスター限定の2回攻撃能力を与える効果。装備という性質上、もちろん《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》に使ってその効果発動に繋げることもできる。
「ふむー。悪くない効果ですけどー、びみょーですかねー」
まあ、こちらの効果はおまけみたいなもの、強力なのは2つ目の効果だ。装備されている《鎖付き真紅眼牙》を墓地に送り、自分・相手フィールドの効果モンスター1体を対象とし、それを装備カードにしてしまう。つまり、相手モンスター1体を任意のタイミングで除去できる効果だ。
「ふむー……。《破壊輪》や《強制脱出装置》でもいーのではー?」
まあ、単純な除去性能で言えばね。しかしレッドアイズの名を持っていることで、《黒鋼竜》や《レッドアイズ・インサイト》によって手札に加えることができる。サーチの効く除去カードと考えると、なかなか有用じゃないかな。
「ふむー。そう言われますと、そーですかねー」
さて。しかし、ここまで出たカードには1つ大きな問題があってね。除去性能を持つ《鎖付き真紅眼牙》の効果対象は、効果モンスターのみ。つまり、シンプルに《青眼の白龍》を一瞬で倒すようななにかはまだ出ていないんだ。
「《真紅眼の黒竜》よりも《青眼の白龍》のほーが強いのはとーぜんですからねー」
デッキの構築幅で言えば互角だと思うけどね。ということで、ここはレッドアイズだけが持つ圧倒的強力カードに頼ろう。大きなリスクと大きなメリットを絶妙なバランスで混在させた魔法カード、《真紅眼融合》だよ。

「ほほー。そのカードの話ですかー」
このカードの登場自体はすでに二年も前の話になる。けど、その後出せるモンスターが増えたことで、当時にはできなかった使い道も見えてきた。まず、カードの発動を『名称ターン1』で縛っていることに加え、そのターンこのカード以外で召喚・特殊召喚できないという制約もある。豊富なレッドアイズ蘇生カードを、このカードを使うターンだけは絶対に使えないというわけだ。
「ふむー。そーいえば、《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》も出ていましたかねー」
そうだね。手札・デッキ・フィールド……まあ、基本的にはデッキからすべての融合素材を選んで墓地に送り、レッドアイズを融合素材に指定している融合モンスターを融合召喚する。まずは最新の《真紅眼の黒刃竜》から見てみようか。

「ふむー。攻撃力が2800ありますねー」
それよりもなによりも、融合素材の指定が一風変わっている。従来はドラゴン族だけで構築できた【レッドアイズ】デッキにはありえない、『戦士族モンスター』という指定だ。《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》を意識した素材縛りだね。
「ふむー。城之内くんのファンデッキには使えそーですねー」
まあ、あえて《正義の味方 カイバーマン》を融合素材にして海馬くんに屈辱を味わわせるのも一興だね。さて、1つ目の効果はレッドアイズの攻撃宣言時に墓地の戦士族を《真紅眼の黒刃竜》自身に装備する効果。味方のレッドアイズが仮に5体いれば、1ターンで5枚の戦士を装備して攻撃力が200×5=1000ポイント上がることもありえる。ただ、この仮定にはいくつか無理もあるね。それがなにかわかるかな。
「そーですねー。5体のレッドアイズで攻撃しますとー、相手のライフポイントが先になくなりそーですかねー」
まあ、それも一点。ほかには、戦士族モンスターをそこまで墓地に溜めておけるかという点もあるかな。ただ、これについては【E・HERO】あたりで《沼地の魔神王》を使って融合した場合には問題ではなくなる。《E・HERO シャドー・ミスト》を再利用できたりと、関係ない戦士デッキでもなかなかの有用性を誇るよ。
「ははー……。レッドアイズの話ではなくなっていますねー」
まあ、選択肢の1つということだね。ちなみに、1の効果で装備1枚につき攻撃力200アップ、2の効果では装備カード1枚をコストに自分フィールドへの対象効果を無効にして破壊、第3の効果では自分が破壊された場合に装備していたカードをすべて特殊召喚と、すべての効果が『どんどん装備カードを増やせ』と言っている。すでに《真紅眼の黒刃竜》が攻撃を終えたあとであっても、可能な限り装備効果は使っておきたいところだ。
「ふむー。しかし、対象のカードは《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》くらいしかないのではー?」
まあ、基本的にはそうなるね。レッドアイズと装備カードと言えば《ヘルモスの爪》が少し浮かぶけど、あのカードで出せるモンスターはほかの効果で特殊召喚できない。《黒鋼竜》を手札に持っていれば、それを装備することで墓地へ送られた場合の効果を2度使いに行くことはできるかな。
「ふむー。ドラゴン族が装備できれば強い効果でしたかねー」
まあ、融合に使った《真紅眼の鉄騎士−ギア・フリード》を装備するだけでもなかなかのものだよ。さて。ほかにレッドアイズで融合するモンスターといえば……。まあ、最高攻撃力の《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》を見ておこうかな。

「ほほー! やはり強いですねー! 攻撃力3500なのですよー!」
攻撃力しかわからない子のような発言だけど、たしかに3500は強い。《RR−アルティメット・ファルコン》ラインでもあるからね。レベル7のレッドアイズとレベル6のドラゴンという、元々の《メテオ・ブラック・ドラゴン》を意識した融合素材が指定されている。つまり、ちょっと工夫しないと出せないモンスターだよ。
「ふむー。レベル6のドラゴンですかー。《聖刻龍−トフェニドラゴン》がいーですかねー?」

まあ……海馬くんをあくまで意識して《クリスタル・ドラゴン》を使うも良し、オリジナルに気を使って《メテオ・ドラゴン》にするも良し、リメイク体の《真紅眼の凶星竜−メテオ・ドラゴン》にするも良しだよ。

「ふむー。どれもびみょーですかねー」
レッドアイズの名を持っていてもこの評価とは……。あとは、光属性を混ぜられるなら《ライトパルサー・ドラゴン》も悪くないね。

「やはりびみょーですかねー。ふむー。《真紅眼の凶星竜−メテオ・ドラゴン》しかなさそーですねー」
……まあ、いずれにせよ、融合素材を揃えて融合召喚すれば、《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の1の効果を発動できる。デッキから好きなレッドアイズを墓地へ送りつつ、その攻撃力の半分のダメージを相手に与える。レッドアイズの『効果ダメージ使い』という印象をより強化する効果だ。
「ふむー。《おろかな埋葬》効果は強いですねー」
そして2の効果で、モンスターゾーンから墓地へ送られた場合、墓地の通常モンスター1体を蘇生できる。この効果を意識するなら、1の効果で墓地へ送るのは《真紅眼の黒竜》かデュアルのレッドアイズモンスターということになるね。
「やはり《真紅眼の凶星竜−メテオ・ドラゴン》を使うべきですかねー」
まあ、通常モンスターの《メテオ・ドラゴン》でもいいけどね。
「《真紅眼の黒竜》はレベル7ですからねー。《聖刻龍−トフェニドラゴン》との相性は特に良くありませんしー、使う意味がないのですよー」
そういうものかな……。まあ、オリジナルの《メテオ・ブラック・ドラゴン》を活用しないと難しそうなところではある。ちなみに《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》は墓地へ送られればシンクロ・リンク素材になった場合も蘇生効果を使えるから、リンク2の素材にしつつリンク3に繋げる、ということも可能だよ。
「ほほー……。それは面白そーですねー」
レッドアイズからは脱線しそうではあるけどね。そしてもう1体のリメイク融合体、《悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン》も忘れてはならない。レベル6でデーモンの通常モンスターという、これも変わった融合素材を指定するモンスターだよ。

「ふむー。レッドアイズの融合モンスターは強いですけどー、出しにくそーですねー」
ちなみに融合素材として該当するのは《デーモンの召喚》と、下位互換の《タルワール・デーモン》のみ。デュアルを視野に入れると《真紅眼の凶雷皇−エビル・デーモン》も該当するけど、デッキの中では通常モンスター扱いにならないから、《真紅眼融合》を使う場合はほぼ《デーモンの召喚》一択になる。

「ははー。原作どーりですねー」
問題は、《デーモンの召喚》が融合素材以外の役割を持ちにくいことかな。ただ、レベル6ということは《聖刻龍−トフェニドラゴン》と組み合わせることで《真紅眼の黒竜》のリクルートとエクシーズ・リンク召喚への準備ができるということでもある。あえて強気の3枚積みという手もなくはないね。
「ふむー……。たしかに《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》の素材もびみょーでしたからねー。ほかの使い道はほしーところですねー」
さて。改めて《悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン》に目を向けると、第1の効果で、このカードの戦闘中は相手のカード・効果の発動ができなくなる。アンティーク・ギアによく似ているけど、相手に攻撃された場合も有効な点でこちらのほうが強いと言える。第2の効果は、融合召喚で現れたこのカードが戦闘したバトルフェイズの終了時、墓地のレッドアイズ通常モンスター1体の攻撃力分のダメージを与え、そのモンスターをデッキに戻すというもの。基本的には《真紅眼の黒竜》を戻すことになるね。

「ふむー。《真紅眼融合》で出せば《真紅眼の黒竜》が墓地にいますからねー。使いやすい効果ですねー」
《龍の鏡》以外で出したなら、《真紅眼の黒竜》はほぼ確実に融合素材として墓地にいる。3200で攻撃して、バトルフェイズ終了時に2400ダメージを与える効果と言って大体合っているだろう。ただ、《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》とどちらを優先して出すかという問題になると、やや《悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン》の分は悪いと言える。
「ふむー。しかし、2400ダメージは大きいのですよー?」
まあ、そうなんだけど……。しかし、《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》のほうが300ポイント攻撃力が高く、出た時点で効果ダメージを与えられ、フィールドからいなくなっても墓地の通常モンスターが復活するからね。安定感が非常に大きいんだ。
「ははー。そーなりますとー、《悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン》はいらないカードなのですかねー?」
いや、そこまでは言ってない。1ターンで与えられるダメージの量は間違いなく上回っているからね。トドメを刺すのに《悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン》でなければならないシチュエーションも普通に発生するだろう。仮にダイレクトアタックができたとすると、3200+2400=5600ダメージを1ターンで与えられることになる。あと2400ポイントあればワンショットキル達成だけど、墓地に《真紅眼の黒竜》を残さないとダメージが与えられないから、そこまでは届きそうで届かない。
「はっ!? 《黒炎弾》を使えばいーのですよー!」
よし。《黒炎弾》の効果を確認してみよう。はい、どうぞ。

「わかっていませんねー。《真紅眼融合》で出したモンスターはカード名が《真紅眼の黒竜》になりますからー、…………なるほどー」
わかったようだね。
「《黒炎弾》を使うターンは攻撃できないのですねー」
《真紅眼の黒竜》だけはね。ちなみに《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》のダメージ効果は融合召喚しただけで使用できるから、仮に初手に《真紅眼融合》と2枚の《黒炎弾》を持っていた場合、攻撃力2000以上のレッドアイズを墓地に送って1000以上のダメージ、さらに3500ダメージが2回でワンターンキルが完成する。

「ははー……。《黒炎弾》は強いですねー」
《真紅眼の黒竜》が攻撃できないという制約も、融合・シンクロ・エクシーズ・リンクの素材にすれば痛くもかゆくもないからね。隠し味の1枚投入から1キル狙いの3枚積みまで自由自在の良カードだ。いやいや、『このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない』なんて制約じゃなくて本当によかったよ。
「そーですねー。どのよーなモンスターでもリンク素材にはできますからねー」
さて。まあ、レッドアイズと言えば大体こういった感じだね。あと1枚だけ見ておこう。黒きその姿に合ったエクシーズ体へと変化を遂げたレッドアイズ、《真紅眼の鋼炎竜》だよ。

「これはよく知っているのですよー」
汎用のランク7モンスターだから見る機会も多いね。エクシーズ素材を持っていれば効果破壊されない1の効果、エクシーズ素材を持っていれば相手の発動した効果の解決後に500ダメージを与える2の効果、自分・相手ターンにエクシーズ素材を1つ使い、通常モンスターのレッドアイズを蘇生する3の効果を持っている。どの効果も強力で、2800の攻撃力と合わせてなかなか活躍のさせ甲斐がある。ただ、新マスタールールになったから、3の効果でレッドアイズを蘇生させても、《真紅眼の鋼炎竜》がフィールドに存在する限り融合召喚ができないことは覚えておく必要がある。
「ふむー。それは仕方ありませんかねー」
しかし3の効果が強力なことに違いはない。仮に相手ターンを生き延びられたなら、相手のエンドフェイズで一度、自分のターンでもう一度蘇生効果を使うことで、元々2体のモンスターで出した存在でありながら、リンク3のモンスターに繋げられるからね。
「ふむー? そーですかねー? 3体のレッドアイズが揃ったのでしたらー、そのまま攻撃したほーが強そーなのですけどー」
それを言われるとなにも言い返せないな……。ちなみに3の効果には欠点もあって、これ以外の効果ではエクシーズ素材を消費できない都合上、墓地になんらかのレッドアイズ通常モンスターがすでにいないと蘇生効果の発動自体ができない。しかしレベル7のモンスター2体でエクシーズ召喚しつつ、レッドアイズの通常モンスターが墓地にいる状況がどれだけ発生するだろうか、という問題があるんだ。
「なるほどー。《真紅眼の黒竜》を墓地に何体も送らないと使いにくいのですねー」
あるいはデュアルのレッドアイズを使ってあげるかだね。この点、デッキ内でも融合素材の条件を満たせる《真紅眼の凶星竜−メテオ・ドラゴン》には利点があると言える。まあ、墓地に《真紅眼の凶星竜−メテオ・ドラゴン》がいたとしても、実際に蘇生するのはエクシーズ素材だった《真紅眼の黒竜》になるんだろうけど……。
「ふむー。【レッドアイズ】デッキは面白そーですねー。効果ダメージが大きいのは強そーなのですよー」
きみはとにかく数値が大きくなると喜ぶタイプのようだね。さて、今日はここまでにしておいて、レッドアイズのサポートカードについては明日に回そうか。また明日の機会に。
「また明日の機会にー!」
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 13:27
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしの開闢と終焉(2)
(原初にして終末の力。カオス降臨!)
《ストレートフラッシュ》……。決まればほぼ勝つけど、決まらなければ《ツイスター》や《魔法除去》のほうが強い。とはいえ、発動前の罠を破壊できることは大きい……。スピードデュエル特有のメインフェイズ2がないルールも加味すると、やはり強力と言わざるを得ないな。どうしようか……。
「せんせー? カオスの話ではなかったのではー?」
まだちょっと、デュエルリンクス世界の準備ができていなくてね。OCGの世界大会予選と違って、デュエルリンクス世界大会予選は、期間中に対戦を重ねることで自分のランクを徐々に上げ、頂点に至った者たちが最終予選へと身を投じる……。その『対戦を重ねる』際に使うデッキは、一戦ごとに変更が可能だ。つまり、予選用のデッキをいくつも用意しておき、通用しなかったデッキは次のデッキと交代していくことで、デッキの再構築に使う時間を省略できる。後になればなるほど練り上げられたデッキと戦わなくてはならなくなるからね。いち早く最終予選へのチケットを手に入れるため、事前に色々なデッキを作っているのさ。
「ははー。そーしますとー、わたしはどーすればいーのですかねー?」
きみも頂点を目指すのならデッキ構築をしてみてはどうかな。どうせ対戦用のデッキは1つか2つくらいしか持っていないんだろうし。
「ふむー。わたしはふつーのビートダウンデッキですからねー。特に相性の悪いデッキもないですしー、問題ないのですよー」
……。その『普通のビートダウン』というのは、まさか《突撃指令》や《銀幕の鏡壁》や《クリボール》が入ったデッキなのかな?
「ふつーに3枚ずつ入っていますかねー」
貴様! さては課金勢か!?
「カードを買ってデュエルをするのはふつーのことなのですよー?」
あまり面白くないかのようなことを言っておきながら、ちゃっかり課金しているとは……。いいだろう! ならばぼくはやはり無課金できみより良い成績を収める! そして『課金したからと言って勝てるわけではないよ』と諭すかのように見下してあげよう!
「ははー……。せんせーが負ける未来はすでに見えているのですよー」
さて……。それじゃあカオスモンスターの話に移ろうか。これ以上きみに有利な情報を渡すわけにはいかないからね。全然パワーバランスの違うOCGの話をすることで、きみの感覚を狂わせつつ気分転換といこう。まずはこの《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》を見てほしい。

「ははー。今は準制限カードでしたかねー」
そうだね。この《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》は、素材として考えなければ《カオス・ソーサラー》の上位互換と見て間違いない。つまり、このカードが2枚投入可能な現状での《カオス・ソーサラー》の立場は……。
「なるほどー。たしかに《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》のほーが強いですねー」
《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》は攻撃力3000。さらに1ターンに一度、フィールドのモンスター1体を対象として除外できる。ちなみにこの効果、微妙に《カオス・ソーサラー》とは別物だ。《カオス・ソーサラー》は『表側モンスターを除外』、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》は『モンスターを除外』だからね。
「ははー。やはり《カオス・ソーサラー》より強いですねー」
まあ、裏側モンスターを対象にできるかどうかはそれほど大きな違いでもない。そしてこの除外コマンドを使わなければ、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》はモンスターを戦闘破壊した時に連続攻撃ができる。攻撃力3000の二回攻撃や除外効果持ちがどれだけ強いかは、《青眼の白龍》や《青眼の亜白龍》あたりを想像してみるとわかりやすいね。
「ふむー。《青眼の亜白龍》も強いですねー。ほしーですねー」
五年も経てばデュエルリンクスにも現れるよ、おそらく。とりあえず、デッキになにかカオスモンスターを入れたいなと思ったら《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》を選んでおけば間違いない。最近は手札誘発モンスターにも光属性や闇属性の強力なものがあるからね。《幽鬼うさぎ》……うっ、《灰流うらら》は駄目だ……ぼくの、ぼくの《トレード・イン》が……。

「せんせー?」
デッキを回転させるあらゆる行為を一人で止められるなんて……。いや、話を戻そう。この通り優秀な《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》だけど、優秀ゆえにこれ以上語ることがない。あえて言うなら、レベル8だからランク8のギャラクシーアイズのエクシーズ召喚に繋げ、《No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》の元になることで《ライトパルサー・ドラゴン》あたりとの共存も可能だ。うん。非の打ちどころがないね。メインデッキに入るモンスターの中でも、自力でフィールドに出られるカードとしてはいまだ最高クラスの性能を持っているんじゃないかな。
「そー言われますとー、たしかに強いカードですねー」
こんなものを『自力で特殊召喚』そのものが希少だった時代に出されたデュエリストたちには、ただただ悪夢だっただろうね。壁モンスターも通じない、攻撃力でも歯が立たない……よくぞ今日まで遊戯王が残っていたものだと思うよ。
「ふむー。それはわかるのですけどー、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》のことはすでに知っていますからねー。興味がないのですよー」
そうか……。じゃあ、こっちはどうかな。凶悪の一言に尽きた効果がエラッタされ、ただの攻撃力3000として活躍することが増えた《混沌帝龍 −終焉の使者−》。大きな特徴として、このモンスターのみ蘇生不能のカオスモンスターとなっているよ。

「ははー。そーですねー。……やはり強力な効果なのですよー」
そうだね。『自分は他の効果を発動できない』という制約をどう躱すかという大きな課題が残っているけど……。攻撃力3000、レベル8、闇属性、ドラゴン族というだけでも十分な強さと言って言えなくもない。《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》で良いと言われれば反論は難しいけどね。
「やはり効果を使うべきなのですよー。《モンタージュ・ドラゴン》を特殊召喚するでしょー? 墓地へ送ったモンスターを除外して《混沌帝龍 −終焉の使者−》を出すでしょー? 効果を使って1ターン目からリセットするのですよー」

うん……。先攻で行えなければ厳しいけど、召喚条件で墓地を増やすことで1ターンで条件を満たすというのは悪くないね。《神の通告》が怖いから、本当に先攻1ターン目でないと怖いけど。
「後攻ではランク8のエクシーズをするのですよー。ドラゴン族どーしですからー、《No.46 神影龍ドラッグルーオン》も出せるのですよー」
いや、いやいやいや。後攻で《モンタージュ・ドラゴン》を出したなら、そこは《神の通告》でやられるか、高攻撃力で攻撃するかのどちらかじゃないかな。エクシーズ素材がほしいなら《限界竜シュヴァルツシルト》でいいじゃないか。

「ははー……。せんせー? 《限界竜シュヴァルツシルト》は効果を発動しなくても特殊召喚できるモンスターなのですよー」
え? うん……。相手フィールドにモンスターが必要なものの、攻撃力2000以上という条件はまず満たせるだろうからね。なかなか優秀なカードだよ。
「そーしますとー、《限界竜シュヴァルツシルト》を出すでしょー? モンスターを通常召喚するでしょー? リンク召喚! 墓地に二体のモンスターが揃うのですよー!」
はっ!?
「それはわたしの台詞なのですよー! つまりですねー、相手に《神の通告》を使わせることもできますしー、1ターンで《混沌帝龍 −終焉の使者−》の召喚条件も整うのですよー!」
これは驚いた……。リンク召喚は素材を選ばないから、シンクロ素材にしにくかったモンスターも1ターンで墓地に送れる……。時代は今、《混沌帝龍 −終焉の使者−》に味方しているよ!
「効果が決まればドロー勝負になりますからねー。しかもですねー、相手のカードが0枚になりますからー、次の《混沌帝龍 −終焉の使者−》の効果も決まりやすくなるのですよー!」
そうか……。都合が悪くなったらライフを払ってすぐリセット! 自分に都合の良いうちは相手にダイレクトアタック! なるほど……。後から引いた《限界竜シュヴァルツシルト》が限界を感じないように、《ライトパルサー・ドラゴン》も投入したほうが良さそうだ。これはいけるよ! 《天魔神 ノーレラス》に劣るという脳内評価が覆された!

「ははー……。せんせー? どちらかと言いますとー、《天魔神 ノーレラス》のほーが効果は強いと思うのですよー」
甘い! よく見て見給え! 《天魔神 ノーレラス》はお互いのフィールド・手札をリセットするのみならず、最後に自分が1枚ドローする効果! つまり《混沌帝龍 −終焉の使者−》のほうが強力なんだ!
「せんせー? 言っていることが意味不明なのですよー?」
いや、いやいやいや。わからないかな。『ドローする効果を含む』ということは、『うららちゃんに蹴飛ばされる』ということだよ。
「はっ!?」
そもそも《天魔神 ノーレラス》はその攻撃力から、出す場合はほぼそのターンでリセット効果を使うしかない。対して《混沌帝龍 −終焉の使者−》は、効果を使わず《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》の下位互換のそしりを受けながら歯を食いしばって戦うこともできる。攻撃力2400と3000の格差は大きいからね。そして特殊召喚に必要な墓地のモンスターは二体。それも属性のみの指定だ。出しやすく、リセット効果を使わなくても十分。そして《灰流うらら》に怯えなくていい。《混沌帝龍 −終焉の使者−》のほうが圧倒的に強いじゃないか!
「ふむー。そーですねー。【青眼の白龍】にも入れられますかねー」
ああ! 《ドラゴン・目覚めの旋律》を使えば手札にも加えられる! ……うん? でもその場合は《灰流うらら》が弱点になってしまうな。む……。まあ、隠し味程度に入れておいて、相手に見せることで本命のカードから目を逸らさせるといった運用もできるんじゃないかな。《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》が闇属性だから、投入枚数で無茶をしなければ問題なく使えるだろう。何のわだかまりもなく一方的なリセット要求をできていたエラッタ前には見劣りしても、まだ使えないと言うほどではないね。
「ふむー。しかし、やはり《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》のほーが全体的には強いですかねー」
まあね。そこはドラゴン族という……あ、そうそう。一応、まだモンスターが残っていたか。後発のカオスモンスターは《ライトパルサー・ドラゴン》だけではなくてね。ここで一気に落ち込む感じだけど、このモンスターの話もしておこう。《ダークフレア・ドラゴン》だよ。

「…………。びみょーですねー」
うーん。少しフォローしづらいけど、このカードはやはり、デッキのドラゴン族モンスターを『コスト』で墓地に送れるというのが大きいね。その代わり、墓地を1枚除外するだけの効果に手札を1枚捧げることになるけど……。これは《おろかな埋葬》を引き合いに出せば妥当な消費かな。できれば墓地に送るのは《アークブレイブドラゴン》や《巨神竜フェルグラント》のような、墓地に複数のドラゴンがいることでやる気を出してくれるモンスターにしたいところだね。役目を果たした《ダークフレア・ドラゴン》はリンク素材にでもしよう。うん、困った時はリンク素材にできるというだけで、特殊召喚系モンスターの地位は上がっていると言えるんじゃないかな。

「そーいえば、《ライトパルサー・ドラゴン》もカードを移動させるモンスターでしたねー」
ドラゴニック・レギオンでデッキ回転の軸となるモンスターが現れ、巨神竜復活で回転の恩恵が大きい強力ドラゴンが現れる……。ちなみに何の因果か、ドラゴニック・レギオンから巨神竜復活までにかかった時間は、四年と二か月、つまり五十か月だよ。
「ははー……。よくあることですねー」
50と言えば攻撃力5000、そう、つまりドラゴン族である《F・G・D》や《究極竜騎士》の攻撃力を思わせるね。
「ふむー。話すことがなくなったのでしょーかー?」
まあ……、それでもなんとかきみにOCGの話をして、少しでもデュエルリンクスから意識を遠ざけておくことでぼくのほうが良い結果を出せないかと考えているところだよ。
「せんせー? せんせーのデッキを強力にするほーが、わたしには勝ちやすくなるのではー?」
むむ……。そう簡単に言われてもね。強いデッキを作るための近道は、現状のランク戦で上へ行って、手も足も出なかった相手デッキを分析して対策を盛り込んだり真似したりすることだ。しかし、時々真似のしようがないデッキに当たって手詰まりを感じることもあってね。あまりデュエルしたくないんだ。
「ははー。それでは最終予選に残ることもできなさそーですねー」
く……。言ったな! 見ていたまえ……ぼくの迷宮兄弟が火を吹くぞ! きみは世界大会会場へと向かうぼくを空港で見送ることとなる! 基本スキルは『リスタート』! 初期手札の引き直しによって圧倒的安定感で上位にランクアップしてみせる!
「ほほー。でしたらー、わたしは『ディスティニー・ドロー』でどんな逆境も逆転してみせるのですよー」
え? ……海馬くんは?
「もー少し、《青眼の白龍》と相性のいースキルがほしーですかねー」
あ、ああ……そう。まあ、好きにすればいいけどね。
「ではー、わたしもデッキを見直してみるのですよー」
また次の機会に!
「また次の機会にー」
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 13:02
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしの開闢と終焉(1)
(光と闇交わりし時、混沌なる力が目覚める!)
「せんせーっ! リンク召喚をデッキに取り入れたいのですけどー、リンクモンスターが少なすぎるのですよー!」
ふむ……。やはり《サクリファイス》軸が無難かな。地域ごとに戦う以上、途中参戦国に対するアドバンテージはないものの、新学期組には再現できない3枚積みの力によって容赦なく新登場カードも屠れる。伏せカードチェッカーとしても悪くないね。
「せんせー? なにを呟いているのでしょーかー?」
ああ、きみだったか。いや、なに。デュエルリンクス世界ではそろそろ世界大会予選が開催されるからね。ぼくも世界を目指すべく、デッキ構築を考えているんだよ。
「ははー……。わたしはOCG世界の話がしたいのですけどー」
おや。きみもデュエルリンクスはプレイしているのに、世界大会には興味がないのかな。
「ふむー。いちおーやっていますけどー、使えるカードが少なすぎますからねー。《サイバー・ツイン・ドラゴン》すらありませんしー、わたしのやりたいデュエルができないのですよー」
まあ……カードプールの増加は時間に任せるしかないところだけど、しかし、これはこれでの面白さもあるからね。ぼくはOCG初期から遊戯王をやっていたわけじゃないから、遊戯王OCGの歴史を再編するかのようなデュエルリンクスの歩みには感じ入るところがあるんだ。
「ふむー。しかし、びみょーなカードにやられますからねー。わたしのOCGデッキなら絶対に勝てる相手だったのですよー!」
へえ……。ちなみに、そのびみょーなカードとは何なのかな。
「《突撃指令》や《銀幕の鏡壁》ですかねー。《クリボール》が最強の手札誘発モンスターなのですよー」
うん。まあ、そのあたりは登場以来ずっと活躍しているラインナップだね。そもそも手札誘発はほかに《ライフ・コーディネイター》くらいしか浮かばない。まあ……本当のところ、世界大会出場は無理かなとも思っているんだけどね。それより、そろそろデュエルリンクスにも転換期が訪れそうな気がするんだ。きみはどうかな?
「ふむー? シンクロ召喚が導入されるのですかー?」
いや。それは転換というよりももはや天変地異の域にあるよ。そうじゃなくて、ついにOCGのリミットレギュレーションで規制されているカード、《モンスターゲート》あたりも登場したし、《天魔神 エンライズ》も既出パックの中にある。つまり、着々と【カオス】降臨の準備が整いつつあるんだ。
「はっ! わたしが言うのですよー! ひとつの魂は光をいざない、ひとつの魂は闇を導く! やがて光と闇の魂はカオス・フィールドを創り出す! 疾走れ、暗黒騎士ガイア! カオス・フィールドを駆け抜けろ! そして超戦士の力を得よ! カオス・ソルジャー!」

うん。それじゃないよ。たしかに降臨するカオスではあるけど、それじゃない。とはいえ、大筋では外していないかな。《カオス・ソーサラー》や《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》に代表される、墓地の光と闇を除外することで現れる特殊召喚モンスター。遊戯王OCGの歴史を変えたとされる【カオス】デッキが現れるんじゃないかという話だよ。
「ははー。たしかに《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》は強いですからねー」
まあ《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》についてはデュエルリンクスには現れないとして……。それよりもシンクロ召喚のほうが先だろうし、シンクロ召喚が実装されたらいよいよ登場不能な気もする。4000ポイントルールに変更が起こらない限り、攻撃力3000で特殊召喚できて連続攻撃するモンスターなんて許容されないだろう。
「ふむー。《カオス・ソーサラー》が出るのですかねー? びみょーだと思うのですけどー」
今すぐは難しそうだけど、《ダーク・ネクロフィア》や《デザート・ツイスター》のような類似カードも実装されているからね。あとは《氷炎の双竜》あたりが出てくれば、いよいよ満を持して、ということもあるんじゃないかな。
「ははー。《ライトパルサー・ドラゴン》のほーがありそーですかねー」
それは駄目だ。
「せんせー?」
きみは勘違いをしている。勘違いしないでね! 《カオス・ソーサラー》より《ライトパルサー・ドラゴン》のほうが強いんだから!
「ははー。ツンデレなのですかねー?」
それじゃあ、ここでデュエルリンクス脳を一度切り替えて、カオスモンスターたちの話をしよう。これらの特徴は、墓地に光属性と闇属性のモンスターがそれぞれ1枚ずつあれば、それらを除外することで手札から特殊召喚されること。墓地さえあれば自力で特殊召喚できることから、闇バクラのスキル『代償』などとも相性が良いね。
「せんせー? デュエルリンクス脳がまだ残っているのですけどー」
食べておこう、もしゃもしゃ。後発の《ライトパルサー・ドラゴン》あたりは通常召喚も可能となっているけど、基本は特殊召喚モンスター。まあ、その中でも一番基本的と言える《カオス・ソーサラー》あたりから見てみようかな。
「《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》ではないのですかねー?」
あれは強すぎて基準にしづらいからね。……おや。意外にも、《カオス・ソーサラー》は第9期以降に再録されたことがないようだ。一番最後に登場したのが、2012年のTHE GOLD BOXでの再録。したがって第9期テキストに慣れ親しんだデュエリストにはやや読みづらくなっているね。やはりナンバリングは偉大だ。

「ふむー。そーですねー。レベル6なのは強いですかねー」
エクシーズを考えるならね。チューナーもレベル2より1のほうが扱いやすいものが多いから、レベル7シンクロにも発展させやすい。ただ、このモンスター単独で戦うことを考えると、条件を満たすことで手札から特殊召喚できる攻撃力2300。その攻撃力で攻撃するか、または攻撃を放棄して自分のメインフェイズで表側モンスター1体を除外できる。……あれ? まだデュエルリンクス環境に放り込むには強すぎるな……。
「せんせー? デュエルリンクス脳がまだ残っているよーなのですけどー」
ぼくの全身がもはや侵されているようだ。そんなデュエルリンクス脳デュエリストとして言わせてもらうと、ノーコスト特殊召喚+ノーコスト除去は単純に強い。しかしOCG基準で考えるなら、もはや墓地に送られた時の効果でも付随していないとデッキに組み込むには足りないのかな。
「ふむー。除外効果ですからー、ふつーに《ライトパルサー・ドラゴン》より強いですねー」
いや、それは違うんだ。きみは《ライトパルサー・ドラゴン》のことを甘く見ている。……本来カオスモンスターと呼ばれていたのはカオスの名を持つ《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》、《混沌帝龍 −終焉の使者−》、《カオス・ソーサラー》の三体のようだけど、同じ方法で特殊召喚できる《ライトパルサー・ドラゴン》についても見ておこう。

「ふむー。光属性ですからー、このモンスターもカオスのコストに使えますねー」
まあ、それがカオスモンスターたちの特徴でもあるからね。ただ、《ライトパルサー・ドラゴン》をコストにするのはややもったいない。それが本当に最善かどうか、しっかり吟味した上で行いたいところだ。なにしろ、このモンスターは自己再生能力を持っているからね。
「ふむー。どこかで見たよーな復活法ですけどー、どこで見ましたかねー?」
どこだろう……。《魔轟神ソルキウス》あたりかな? 墓地の光と闇を食べることで手札から飛び出す点。これは普通のカオスモンスターだ。ただ、後発なだけあって、《ライトパルサー・ドラゴン》はカオスモンスターのセオリーに囚われない特徴を持っている。そのうちのひとつが、普通の上級モンスターとしてアドバンス召喚も可能なこと。『通常召喚できない』と書かれていない、通常召喚モンスターなんだ。
「ははー。あまり意味はなさそーなのですよー」
どうかな。新マスタールールになった今なら、EXモンスターゾーンのモンスターが効果を十分に使った後でまだ居座っている、邪魔だ、殺そう、と思うことはなくもないだろう。『自分フィールドのモンスターを排除できる』というのはれっきとした利点だよ。
「ははー……。味方の発想ではありませんねー」
きみだって、《砂塵のバリア −ダスト・フォース−》を受けてEXモンスターゾーンに《サイバー・エンド・ドラゴン》が寝転がっていたら、《サイバー・ドラゴン》のリリースに使いたくなるんじゃないかな。

「それはとーぜんですねー。わたしの邪魔をするモンスターなんて、味方ではないのですよー!」
ということだよ。そして味方を殺した《ライトパルサー・ドラゴン》は、そのうち報いを受けて自らも死を迎える。しかし死は新たなる生の始まりに過ぎない。《ライトパルサー・ドラゴン》はこれから生まれる命である手札の光と闇を墓地へと送ることで、墓地から復活できるのさ!
「とても嫌な復活ですねー」
そして墓地に送った光と闇は、そのまま次なるカオスの特殊召喚コストにできる! 『墓地に送りたいカードを手札から直接墓地に送れる』、『一度素材にしても場に戻ってくる』というこの特徴から、《D−HERO ディアボリックガイ》のようなカードと非常に相性が良いカードだ。元祖カオスモンスターたちが除去効果で自らの強さを示すなら、《ライトパルサー・ドラゴン》はほかのカードを移動させる手伝いをすることで、自分はなくてはならない存在だとほかの味方に知らしめる。自分一人の強さに完結しないこの力が、《ライトパルサー・ドラゴン》の恐ろしさだよ。
「恐ろしーですかねー?」
手札の《D−HERO ディアボリックガイ》といらない子を墓地へ送り、《ライトパルサー・ドラゴン》を蘇生召喚! さらに墓地の《D−HERO ディアボリックガイ》除外! デッキから《D−HERO ディアボリックガイ》特殊召喚! オーバーレイ! 《セイクリッド・トレミスM7》! オーバーレイ・ユニットの《D−HERO ディアボリックガイ》を使って自分の墓地からモンスターを回収! 手札が2枚減って1枚増えて、まだ《D−HERO ディアボリックガイ》が出せる!

「……せんせー? 《ライトパルサー・ドラゴン》がオーバーレイ・ユニットのままなのですけどー」
あ、しまった。リンク召喚にするべきだったか。……なーんてね! エクシーズチェンジ! 《セイクリッド・トレミスM7》を《迅雷の騎士ガイアドラグーン》に変える! さらにそれを除外し、手札に戻した《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を特殊召喚! 墓地に戻った《ライトパルサー・ドラゴン》を効果で特殊召喚!

「ははー……。【カオスドラゴン】の話ですかねー」
そう! 《ライトパルサー・ドラゴン》には復活能力のほかに、フィールドから墓地へ送られた『時』、墓地の上級闇ドラゴンを特殊召喚『できる』効果がある! よってそれらとの相性は抜群! 特に《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》とは危うく1ターンキルループを形成しかけたほどのマブダチだ!
「それは知っているのですけどー、あまり強い効果ではないですかねー」
まあ……。『レベル4以下以外』ではなく、『レベル5以上』を指定しているからね。エクシーズモンスターやリンクモンスターはなにひとつ呼び出せない。それにフィールドに存在する時に使える効果が1つもないから、復活しても攻撃力の水増しや素材に使うのが主だ。きみがあまり強そうに感じないのも分からない話じゃない。
「ふむー。強いモンスターなのですかねー?」
まあ、これというなにかのあるモンスターではないね。墓地から除外へ、手札から墓地へ、墓地からフィールドへ、とカードの移動に長けたモンスターではあるけど、これ自身の戦闘力は見ての通りだよ。ただ、この《ライトパルサー・ドラゴン》にはある禁止カードに似ているという特徴があってだね。
「ははー……。禁止カードは多いですからねー。特に思いつきませんかねー」
征竜。
「はっ!?」
そう。手札・墓地から同属性またはドラゴンを除外することで、手札・墓地から特殊召喚できた、あの4体の征竜モンスター。征竜が確実に除外を必要としていたのに対し、《ライトパルサー・ドラゴン》は墓地からの復活時には手札を除外ではなく墓地に送って特殊召喚する。つまり、墓地へ送ったカードを別のなにかに利用する余地が残されているんだ。
「せ、せんせー? なぜ《ライトパルサー・ドラゴン》は禁止にならないのでしょーかー?」
落ち着くんだ。《ライトパルサー・ドラゴン》は征竜ほどには凶悪ではない。墓地からの特殊召喚時には墓地をコストにできないからね。墓地にドラゴンある限り毎ターン復活し続ける征竜ほどの凶悪さはない。
「は、ははー。なるほどー」
加えて、除外された時のリカバリー効果も備わってはいない。しかし、墓地にあることや除外されることで意味を持つ光と闇のモンスターには大きな助けとなる。……単独のステータスが重要視される初期カオスモンスターたちとは、ここが違う。そして墓地や除外で活躍するカードはこれからも増え続けていくだろう。このあたりが、《ライトパルサー・ドラゴン》の強みと言えるね。
「なるほどー。《カオス・ソーサラー》はふつーに除外するだけですからねー」
《ライトパルサー・ドラゴン》の話ばかり長くなってしまったな……。続きは明日に回しておこう。ところで、どうかな。ちょっとデュエルリンクスで予選参加用の仮デッキを組んでみたんだけど……。
「ふむー……。《ソニックバード》と《センジュ・ゴッド》の数が少ないですかねー。3枚でもいーのではー?」
それは仕方のないところなんだ。『課金してる奴には勝てないな!』と言われたくないから、ぼくはできる限り無課金プレイに徹したいんだ。無課金で課金を倒すほうが、なんだかかっこよくないかな。
「ははー……。しかしですねー。《ソニックバード》と《センジュ・ゴッド》を3枚入れているデッキには、きっと勝てないのですよー?」
…………。まあ、それは……難しいかな。
「負けた時の言い訳をしているよーに見えますかねー」
ぐぬぬ……。
「課金しても、せんせーはきっと勝てないのですよー」
それは言い過ぎだ! なにを根拠に!
「ふむー。せんせーが課金していませんからー、根拠はありませんかねー。しかしですねー、せんせーが課金すれば勝てる根拠もないのですよー」
わかったよ! だったら……はっ! 乗せられている!? ええい……だったら無課金プレイを貫きつつ、もう駄目だと予選のどこかで思ったら課金するよ! その代わり、きみも参加することだ! 傍観者には未来を語る資格はない!
「はっ! 借り物の言葉なのですよー!」
どちらのほうがより良い成績を出せるか、勝負だ!
「途中で力尽きる前提なのですよー!」
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 19:49
comments(0), trackbacks(0), - -
せんせーとわたしのエクストラリンク
(今日のカード:《デコード・トーカー》)

「ほほー! スターターデッキを買ってきたのですよー! さっそくリンク召喚してみるのですよー!」
ふふふ。決闘者たるもの、人気の少ないおもちゃ売り場の一つや二つは抑えておくもの。まさかスターターデッキがここまで売れているとは思わなかったな……。
「ふむー。とりあえず一つにしましたけどー、三つ買うべきでしたかねー?」
いいからまずはやってみよう。買い足しなんて後でもできるんだから。
「そーですねー。それではー、早速デュエルするのですよー」
いや、ちょっと待った。ぼくはルールブックを読んでおくよ。こういうことは順を追ってやりたい性分でね。
「ははー。ではー、せんせーを早送りしますかねー」
キュルキュルキュル……なんだって!?
「ほほー? どーしたのでしょーかー?」
いけない、いけない。まさかこんな落とし穴があるなんてね。さながら《絶縁の落とし穴》だ。これはルールブックを読まずにデュエルだなんて……いや、このスターターしか出ていない現状ではまだ問題がないのかな。
「ふむー? はっ!? まさかタイミングを逃すルールがなくなったのですかー!?」
いや、それはある。ルールブックで詳しくは扱っていないけど、『時』と『場合』についてはさらりと書かれているよ。健在だ。それよりも、リンク召喚について一度はっきりさせておこうか。
「ふむー。わたしはデュエルがしたいのですけどー」
エクストラリンク!
「……? せんせー? なにを言っているのでしょーかー」
リンク召喚と同時に施行された新マスタールールでは、知っての通りカードの位置が重要になるね。どれ……こんなものでどうかな。

「ははー。エクストラモンスターゾーンに謎の記号がありますねー」
これは仕方のないものだと思ってほしい。通常、エクストラデッキのモンスターはエクストラモンスターゾーンのどちらか空いているほうに特殊召喚する。両方空いていれば好きな方を選べる。そして自分のカードが置かれている時のみ、エクストラモンスターゾーンは自分フィールドとして扱う。
「それは知っているのですよー。早くデュエルするのですよー!」
さらに! 自分がエクストラモンスターゾーンを使っていれば、もう片方の使用権は相手にのみある! ……というのが、このルールブックを読む前のぼくの認識だった。が! ある条件を満たすことで、自分だけがエクストラ……長いな。EXモンスターゾーンを自分が二か所とも使い、相手には使わせないルールが存在している! それこそが『エクストラリンク』!
「……せんせー? なにを言っているのですかー?」
簡単に説明しよう。まずは《ビットロン》を召喚し、麗しの《リンク・スパイダー》ちゃんをリンク召喚しよう。ぼくは一体の通常モンスターでリンクネットワークを構築! リンク召喚! 現れよ、《リンク・スパイダー》!

「ははー。ふつーにクモですねー」
そしてこの《リンク・スパイダー》ちゃんは当然、EXモンスターゾーンに置かれる! 右側にしよう。これでぼくの右から二番目のモンスターゾーンにもリンク召喚が可能となる! 色々モンスターを展開して、現れよ、未来よりの龍、《ファイアウォール・ドラゴン》!

「ははー。サンプル画像ですかー」
さて、ここで《リンク・スパイダー》と《ファイアウォール・ドラゴン》のリンクマーカーに注目だ。《リンク・スパイダー》の真下のリンクマーカーを使って《ファイアウォール・ドラゴン》をリンク召喚し、その《ファイアウォール・ドラゴン》は真上にマーカーが向いているね? つまり、二体は相互リンクの関係にある。

「そのよーですねー」
そしてさらに、《ファイアウォール・ドラゴン》の左、中央のメインモンスターゾーンに《ハニーボット》をリンク召喚! すると再び、相互リンクの関係が発生する。そして《ハニーボット》の左にもう一体の《ファイアウォール・ドラゴン》をリンク召喚! さて、ここで二体目の《ファイアウォール・ドラゴン》のリンクマーカーに注目だ。

「四体のリンク素材をどこから持ってきたのですかねー?」
相手のリンクモンスターを奪って素材にすれば、できなくはないよ。いいかい? そしてここから始まるのが、相互リンクの先にあるさらなるリンク状態。その名もエクストラリンク! 1.自分のEXモンスターゾーンのモンスターがメインモンスターゾーンのモンスターと相互リンクの関係にあり! 2.もう片方のEXモンスターゾーンが空いている場合! 3.EXモンスターゾーンの相互リンクを連結させる形でのみ! 4.もう片方のEXモンスターゾーンにも自分のリンクモンスターをリンク召喚できる! ぼくは二体目の《リンク・スパイダー》を二つ目のEXモンスターゾーンにリンク召喚! これでEXモンスターゾーン同士が相互リンクによって連結した! これぞ『エクストラリンク』!

「はっ!? 二つのEXモンスターゾーンを独占しているのですよー!?」
そう! そして《リンク・スパイダー》は上側にリンクマーカーが向いていない! つまり! この形を成立させられたなら、相手はエクストラデッキからあらゆるモンスターを特殊召喚できなくなる!
「……は、ははー。せんせーが考えたルールなのですかー? 面白いですねー」
いや、このルールブックの後ろのほうに書いてあるよ。ほら、読みたまえ。
「……ははー。……ほほー」
早送りしてみよう。
「キュルキュルキュル……ほほー!? せ、せんせー!? これでは先にEXモンスターゾーンを独占したほーが勝ってしまうのですよー!?」
まあまあ、慌てない慌てない。ただエクストラデッキのモンスターを特殊召喚できなくなるだけだよ。ほら、だからスターターデッキにも入っているじゃないか。《ブラック・ホール》に《激流葬》に《破壊輪》……《強制脱出装置》もリンクを断ち切るのに使えるね。

「はっ!? エクストラリンクに支配される未来が見えたのですよー!」
まだ未来は確定していない! なにかしらの対策をデッキに盛り込めば、何体もリンクモンスターを並べることでしか成立しないコンボなんて簡単に破れる! そうだね……エクストラデッキ0枚の【帝王】デッキなんていいんじゃないかな。
「ははー……。そーですねー。リンクモンスターをリリースするのはいーかもしれませんねー」
さて。それじゃあルールを把握したところでデュエルを始めよう。幸い、このスターターデッキに入っている《デコード・トーカー》、《ハニーボット》、《リンク・スパイダー》だけではエクストラリンクは完成しない。まずはリンク召喚を決めるところから始めてみよう。お楽しみはこれからだ。

「ふむー。そーですねー。とりあえず《デコード・トーカー》を出してみるのですよー」
互いのデッキをカットアンドシャッフル!
「手札を5枚ドロー!」
デュエル!
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 21:52
comments(0), trackbacks(0), - -
登場人物
『せんせー』
一人称「ぼく」
カッコを使わずに話す。
好きなカードを手に入れてはデッキ構築に悩み、置物にする決闘者。
ピンポイントレッスンにやってくるとカードの話をし、満足すると帰っていく。
謎の財源があるらしい。

『わたし』
一人称「わたし」
カッコ「」を使用して敬語も使う決闘者。
高攻撃力、連続攻撃、全体破壊、ドラゴン族などのカードが好き。
今一番欲しいカードは《青眼の亜白龍》(KCウルトラレア仕様)。

『あたし』
一人称「あたし」
カッコ()を使用して敬語も使う初心者決闘者。
好きなカードも欲しいカードもまだない。
生身の肉体を『わたし』に譲渡し、精神だけで過ごしている。
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 21:10
comments(0), trackbacks(0), - -